2015 BRM425 埼玉 600km アタック日本海

Challenging brevet 2015 BRM425 Attack Nihonkai 600km with Audax Saitama, by SHIBATA Akira
作成 2015/04/29 作成
2015/04/26-04:49 明け方、気温 5 ℃、雪の残る R17 を登攀中

はじめに

昨年 2014 年は、 2011 年以来だが SR (SuperRandonneur) を自称できるようになった。  今年 2015 年も自称できるように、ちょっとだけガンバってみたいと思う。  なお、 SR の資格は同一年に 200km 、 300km 、 400km 、 600km を一本以上づつ(長い方は短い方を補完できる)完走できていることである。  相変わらず、通勤用自転車を除くと、 CX900 というシクロクロス用自転車しかもっていないので、それでブルベを走り回っている。  ま、修行用と割り切っているので、いつか当方の中の「ロード自転車に乗る資格」を満たせるように CX900 でガンバるのだ。 

三月には BRM308 青葉 200km 伊豆BRM314 埼玉 300km アタック那珂川をこなすことができた。  もっとも、 BRM308 青葉 200km 伊豆では、補給をちゃんとしなかったがためにヒドい目(多分アセトン血性嘔吐症)にあったので、そんなことにならぬようにしたい。  また、 2014 BRM705 埼玉 600km アタック日本海の考察でも少し触れているが、途中( PC5 → PC6 間)で体調が悪くなった。  DNF する気になっていたのだが、電車もない時間帯だったので走行を続けていたら、幸いにして回復したが、あまりヨロシクない状態だったと思われる。  これにコりて、補給をちゃんとしようとおもっていたのだが、甘く見ていた 200km で補給をサボった。  繰り返すが、今年の BRM308 青葉 200km 伊豆でフィニッシュしてから大変な目に遭った。  200km であってもそうなることがわかったので、反省を生かしたいと考える。 

具体的方法

今回はビタミン B 群ビタミン B 群のサプリメントへのリンクを摂って参加する。  途中でも摂取予定だ。  二錠で一日分だ。  ただし、一日分といっても必要量の 10 倍くらいあったりする。  予想消費エネルギーは 12,000kcal で、成人男性のおよそ 6 日分だ。 そういう点からはブルベ中に 12 錠摂取もありかもしれないが、いっぺんに飲むのも大変なので、 PC と通過チェックの合計 7 箇所で一錠づつ飲むことにすれば、 3.5 日分で、もともと多めに摂取させるようなタイプなので足りないということはないだろう。  ビタミン B 群は多く摂り過ぎても水溶性なのでオシッコで流れちゃうから気にせず多量摂取できるというのも安心だ。 

ちゃんと補給もするよ。  国道 17 号を長く走るから道路沿いに牛丼屋があることが期待できる。  牛丼屋にはゼヒ寄ろうと思う。  2014 BRM705 埼玉 600km アタック日本海のときのおぼろげな記憶では牛丼屋があったし、ソコを通過するハズだ。 

装備

2015/04/26-14:18 撤収直前に撮影

ハンドル周りは前回のブルベである BRM314 埼玉 300km アタック那珂川と同じだ。  コマ図が提供されるので、キューシートナシで走行予定だ。  なお、今回のコマ図は今までにみた中で最高のコマ図だった。  文字は必要じゅうぶんに大きく、カラーで、お店なども見やすく、このおかげで 600km なのにミスコースナシで走行できたのではないかと思う。 

自転車全体としては下の写真のように、水ボトルを二本、空気入れはダウンチューブの下に下げ、サドル下に輪行袋をつけた。  ボトルに水を入れた総重量はおよそ 18kg だ。  これに靴、ヘルメット・サングラスを含めた身に着けるもの、工具(予備チューブ含む)などを入れると、当方の身体の重量以外に 20kg 近くってことになるのではないだろうか。  結構重いなぁ。  ま、自転車の元が 8kg であっても 5kg 減るだけだけどね。 

全体

今回の新装備はパワータップのロガー(通称たまごっち)だ。  えっ?いままでだって、たまごっち使ってるだろ?って言いたいのはわかる。  要するに「二個目のたまごっち」を入手した。  毎回ブルベで記録をとっているが、たまごっちのいいところは電池がチョー長持ちだ。  CR2032 でずーっと使える。  が、玉にキズなのが、記録時間であって、最長で停止時間を除く走行している時間の正味 25 時間(ブルベの実時間だと 30 時間くらいかな)程度だ。  要するに当方の速度だと 400km 程度のブルベなら、全部記録できるが、 600km だと記録限界に達してしまう。 

じゃぁ、 ANT+ に対応しているメモリたっぷりなロガーがあるだろ?と聞かれればある。  たとえば Garmin の Edge510 などはメモリもたっぷりある。  GPS もついている、素晴らしい。  だが、しかぁ〜しっ、動作時間が 20 時間しかないのだ。  帰ってくるまで持たないよ。 

たまごっち→記録時間は 25 時間、動作時間は 100 時間以上あるんじゃないかな。  Edge510 →記録時間は 100 時間以上はいけるでしょ、でも動作時間は 20 時間だ。  GPS があるとかないとかじゃなくて、 600km 走るんだから、動作時間は 40 時間は欲しいよね。  ということで、ヤフオクとか米 amazon とか調べたんだけど見つけられなかったので e-bay でもう一個入手した。  円ベースで 1 万円くらいで済んだ。  300km 過ぎの PC で、たまごっち 2 号に交代としたい。  と、すると対象は PC4(303km) か、 PC5(347km) か、通過チェック(376km)だから、忘れなかったら PC5 で交代だな。  いまのたまごっちの能力が、他が全部同じで、もし記録時間が 200 時間以上あって、 CR2032 で動作時間が 200 時間以上(多分今でもこっちは満たされている)なら、三万円( 2015 年 4 月現在、前モデルのEdge500よりも一万円くらい高いゾ)出してもいい。 

パワータップの記録装置、通称たまごっち
パワータップの記録装置

コース

越生ー前橋―沼田―栃尾―五泉―新潟―寺泊‐長岡―湯沢―渋川―高崎―越生

下の図のように走るわけだ。  今回の目標はラクに完走すること、居眠り走行しない(笑)こと、できれば暗くなる前( 35 時間くらいか)にフィニッシュしたい。  もう一回行って来いといわれても、いけそうなくらい余力が残っているなら理想的だ。  出力を下げ、ラクに走り、ここぞというところで、回転を上げるなどして出力を上げるようにしようと思う。  標準的に 150W くらいで走るようにして、上り坂でも 180W-200W くらいを目標としよう。 

オダックス埼玉のサイトより引用
コース図

結果

完走できた。  記録を見ると時間は 31 時間 40 分だった。  ミスコースなし。  それどころか、たまたま前の人がミスコースしたところを当方が指摘しすることができたコトが二回あった。  フィニッシュ後にもう一周と言われたら、カンベンしてくれと泣いてお願いするだろうが、あと 200km と言われたら、走れると思うくらいのダメージだった。  そんな理由で、 1200km などは当方にとっては、もし、挑戦できる可能性があっても、まだまだチャレンジできる状況ではない。 

概要

楽しめた。  晴れて天気がよくて、明るいウチに到達できなかったので昼間の日本海は見られなかったけど、月と星が照らす日本海だった。  月の照り返しは見たことがあったが、星の照り返しははじめて見たことよ。  花火も見られたしということで、昼も夜も楽しめるのは 400km,600km ブルベならではだ。  ……ただね、天気に文句言っても仕方ないけど、往路は北向きに走っていて北風で、復路は南向きに走って南風だったんだよね。  復路に入って、少しの間だけ微追い風になって、その後少し凪いで、日付が変わる頃にはもう向かい風になっていた。 

今回も牛丼屋を見つけたら寄ろうと思っていた。  三国を越えてちょっと行った先にあったと思った。  R17 を川に見立てると、右岸にあったと思ったが、二箇所とも左岸だった。 

序盤はいつものように 150W 未満目標と抑えて走り、身体が暖まったら 200W くらいまで解禁し、ボチボチ出力をアゲ目にしはじめた。  ところが、 PC2 到着まで一緒に走った人によると夜は 2 ℃くらいまで下がるということで、夜に向けて体力温存作戦に変更し、 PC2 からは 150W 前後で走ろうと考えた。  通勤では氷点下であっても、ワイシャツ一枚で走るほど熱がでる。  しかし、ブルベではそこまで出力を上げないし、何よりも人間の筋肉効率は 20% 〜 30% くらいらしいから、当方では一律 25% と計算している。  その数字を根拠とするなら、 150W の出力が計測できているなら、体内には 450W 分の熱量が発生していることになる。  だから、普通は暑いんだけど、気温が 2 ℃のときにはウィンドブレーカだけで済ませられるのではないかと期待した。  昨年のアタック日本海では、夜間は 75W くらいにまで落ちていたので、 200W 強の熱量じゃ、多分寒いだろう→夜間の出力を上げるためには今は倹約だ→出力を一段下げて 150W くらいにしよう、ということにした。 

最終 PC である PC6 では 10 時ちょっと前だったから、残り 80km なので、 4,5 時間かかると考え 14 時から 15 時くらいかなと思った。  が、最後はハッスルしちゃって、ダンシングの練習(当方のは立ち漕ぎって感じ)なんかもしてしまった。  そしたら、三時間弱でついちゃったよ。  おかげで両膝が痛くなった。 

今回は初めて 600km の全部のパワーデータが取得できた。 

パワーグラフ(時間)

スタート前から PC1 まで

出発準備していたら、オシッコいきたくなっちゃった。  ところが、近所にトイレがない。  聞いたら、およそ 700m 離れたところ、サンピア越生のトイレしかなさそうだということで、行って戻ってきたら、ブリーフィング終わってた。  というか、車検が始まっていたよ。 

ふと見ると、記憶違いでなければ BRM314 埼玉 300km アタック那珂川でお世話になった豪脚超特急の二人が出発するところを見た。  当方などは身体が暖まっているときにやっとついていけたに過ぎず、今考えても同時に出発したり、それどころかついていかなくて正解だと思う。  この二人、当方よりも六時間も早くフィニッシュしているから、当方の 6 時間前はというと三国トンネルを越えたところだったりするから、めっちゃ離されていた。 

2015/04/25-05:54 車検の様子

っちゅうことで、漕ぎ出しは出力を抑え目にして、ゆるゆると走った。 

2015/04/25-06:08

2015/04/25-06:11

2015/04/25-06:16

2015/04/25-06:36

2015/04/25-06:40

出発前にオシッコ行ったのに、もう溜まっていてね。  毎度寄っているような気がするが、小前田駅の公衆トイレに寄った。  トイレから出てくるときに、ブルベライダーが一人、当方とすれ違った。  やっぱり、公衆トイレあるといいね。 

2015/04/25-06:53

2015/04/25-06:58

2015/04/25-07:13

出発して約一時間半、牛丼屋があったが、ちょっと早すぎる。  まだ 40km も走ってないよ。  大変残念だが、パスした。 

2015/04/25-07:24

2015/04/25-07:27 プラレールの反射ベスト着用なブルベライダーもいる

2015/04/25-07:37

あるとき、対向車線をブルベライダーが走って来てすれ違った。  それも、一人や二人でなく、 10 人以上いた。  下の写真は撮影に成功した一枚だが、後で聞いたところによると群馬の 400km のブルベの 7:00 組のスタート直後だったらしい。  フラットな 400km で銚子まで行って帰ってくるコースで、地図を見ると思いっきり直線なコースでほとんど利根川沿いを走るコースだったのかな。  平らだと、ずっと漕ぐことになって、ソレはソレでつらいんだよね。  ずっと下りのブルベってないかなぁ。 

2015/04/25-07:44 BRM425群馬400km ぬれ煎食べにふら、フラット400 のライダー達

2015/04/25-07:47

2015/04/25-07:48

2015/04/25-07:48 信号の具合でなかなか集団がバラけなかったりする

2015/04/25-07:54

2015/04/25-08:13

2015/04/25-08:19

2015/04/25-08:36 バラけても信号でまたまとまってしまう

2015/04/25-08:52

2015/04/25-09:07

2015/04/25-09:07

2015/04/25-09:08

小前田駅の公衆トイレの後、二時間半漕いで、今度は敷島駅の公衆トイレに寄った。  ここも以前寄ったことがある。  スタート前の水の補給がうまく行っていることがわかる。 

2015/04/25-09:25

2015/04/25-10:03

2015/04/25-10:19

ということで、四時間二十分で PC1 だ。  平均速度は 25km/h は割ってるけど、そんなに悪くない。  というか、トータルで 20km/h よりも 40 分も早いぜ。 

2015/04/25-10:20

PC1 から PC2 まで

PC1 での補給はご飯物としたかったので、助六寿司とした。  また、シュークリームが抹茶タイプしかなかったので、シューエクレアにした。  抹茶タイプを選ばない理由はカフェインだ。  普段からカフェイン断ちをしているので、元気な今はまだ摂らない。  グレープフルーツジュースがほしかったが、なかったのでオレンジジュースとなった。 

2015/04/25-10:24

そして、上越新幹線の下をくぐるといよいよ三国峠へのアプローチだ。 

2015/04/25-10:46

さすが二桁国道なだけに、斜度もデカいトラックなどが走れる程度で、クランクをクルクルまわして進んだ。  まだ元気があったので、前は三枚あるチェーンリングの真ん中の 39T で、後ろは 28T の一番大きいギアで走った。 

2015/04/25-10:58

2015/04/25-11:02

下の写真の方は、後ろから見ていたらヨロヨロしていたので、体調悪いのかと思って「大丈夫ですか?」って聞いちゃったよ。  写真ではわかりにくいが、ぱっと見で、後ろのギアを二枚大きい方に残していた。  当方なら、躊躇なくもっとも軽いギアにして回転数を上げちゃうところなのだが、何か事情があって、回転を上げないか、速度を上げないか、重いギアを漕ぎたいのか、などなど考えがめぐり、結局質問して、「大丈夫だ」との回答を得られたので、黙って過ぎ去るしかできなかった。 

2015/04/25-11:28

2015/04/25-11:30

その後も出力一定の 150W 〜 200W くらいでヘコヘコ上っていたのだった。  調子もよく、心拍もいい感じに維持できて、キツいながらどんどん上れた気がした。  PC1 を出て一時間なのに、なんかおなか空いてきて、峠の向こう側の牛丼屋への期待が高まった。 

2015/04/25-11:32

2015/04/25-11:36

2015/04/25-11:46

2015/04/25-11:48

2015/04/25-11:55

2015/04/25-12:11

やっと三国トンネルの入り口に差し掛かった。  ココまで約 130km ということは、帰りもココから 130km くらい→つまり 470km 地点になるわけで、 340km 漕いで帰ってくればいいんだと計算した。 

2015/04/25-12:11

三国トンネルへ向かっている途中で、ボチボチ雪が残っていたが、トンネルを抜けたら木立の中は雪、雪、雪であった。  しかも気温が低く、下るので、ウィンドブレーカを着込んで正解だと思った。 

下の写真では小さくて見えないが、 Naeba の看板の右下あたりにブルベライダーがいる。 

2015/04/25-12:23

下の写真は、当方にとってはおなじみの国道 17 号のトイレ(二居 P : Futai Parking )だ。  今回は寄る用事もない(笑)ので、撮影だけしてパスだ。 

2015/04/25-12:38

トイレを通過して一時間二十分、ハラ減ったと思いながら、多分 40km くらい下って牛丼屋を見つけた。  記憶では国道 17 号を川に見立てると右岸にあると思ったが、左岸側にあった。  ここで豚丼を食べた。  ハラは減っているのに、のどを通りにくいのは不調が始まっているからだろうかとも思ったが、とにかく食べた。  ここは 24 時間営業なので、復路も国道 17 号を通るわけで、何時になっても開いているハズだから寄ろうと考えていた。 

2015/04/25-14:03

2015/04/25-14:15

とりあえずハラを満たして、走っていたら、またすぐに牛丼屋を発見したが、そんなにすぐには食べられないから、パスした。  そして、先行する方に追いついたので、しばらく後ろを走らせてもらった。  ずっとそのままじゃ悪いと思い、前を引いた。  この方の情報によると夜は 2 ℃くらいまで下がるとかなので、ここまで 200W くらいもちょくちょく出していたが、夜のために、出力を節約することにした。 

どういうことかというと、気温が低くてもガッツリ漕げれば寒くないハズだ。  しかし、ガッツリ漕ぐには疲労が少なくて、エネルギーも補給できていないといけない。  ちょうど気温の下がる頃に峠越えになりそうなので、エネルギー補給は先ほどの牛丼屋で済ませるとして、疲労を抑えるにはこれからの出力を下げないといけないというわけだ。  よって、 150W 前後で漕ぐことにしようと思った。 

2015/04/25-14:38

出発から 9 時間ちょっとでおよそ 200km の PC2 に到着した。  なかなかのいいペースだ。 

2015/04/25-15:07

PC2 から PC3 まで

PC2 でもグレープフルーツジュースはないので、パイナップルジュースとした。  ご飯を食べて補給ということでオニギリを食べた。  また、食欲が落ちてきていたので、胃腸薬のドーピングだ。 

2015/04/25-15:14

2015/04/25-15:31

走ってると、カエルの声がゲコゲコ聞こえた。  あぁ、そうだ、雨の前にはカエルがゲコゲコいっていたなぁと思い出した。  気温が下がる前に雨に濡れるのはキツいなと思いつつ、できることは進むことだけなので、ひたすら漕いだ。 

2015/04/25-16:38

出発から十二時間後、 260km 余りを過ぎた。  依然としていいペースで進んだ。 

2015/04/25-18:00

日が暮れた直後くらいの、自動車のほとんどはまだ前照灯を点けていない明るさのころに PC3 に到着した。  この後からは前照灯と尾灯を点灯した。 

2015/04/25-18:28

PC3 から PC4 まで

PC3 〜通過チェックまではおよそ 100km の間に三箇所もあるのではあるが、夜のために補給をしっかりとしようとサラダ巻きを食べた。  また、胃腸薬をドーピングして、後に備えた。 

2015/04/25-18:36

下の写真の方はウィンドブレーカを着ているが、このころ当方は着ていない。  漕ぎ出しは寒かったが、 10 分ガマンすれば寒くなくなることを知っていたので、我慢した。  ということで、下の写真を撮った頃はまだ寒かった。 

2015/04/25-18:48

下の写真の方に途中で追いついて、抜かずに PC4 までは、主にこの方の後ろを走った。  一箇所、左折しなくちゃいけないところを直進しようとしたので、「左、ひだりぃ〜」と叫んで事なきを得た。 

2015/04/25-18:57

で、 PC4 に到着した。  ココまでは、漕げば寒くない!とばかりに、ウィンドブレーカを着用せずに来た。  しかし、これから気温が下がるので、奪われる体温もソレナリだ。  体内のエネルギーを発熱に回すのではなく、筋肉を動かす方にまわしたい。  筋肉を動かして出た廃熱なら歓迎だからして、暑くない程度に保温しようと考えた。 

PC4 では何を食べたか、不明。  撮影したハズだが残っていない。 

2015/04/25-20:00

PC4 から PC5 まで

PC4 を出て、ちょっと走ると日本海が見えるところを走行し始めた。  右手に海で、まっすぐな道、信号もほとんどない。  暗いもんだから、進んでいる感じもあまりしない。  まるで、三本ローラーを漕いでいるようだった。  ところが、そのうち前方に花火が見えた。  はて? どこでやってるんだろう?  そのうち、音が聞こえるようになってきて、右に日本海が見えるのに、進行方向やや左に花火が上がっていた。  結局、花火を左手に見て、右に日本海な状態になり、さらに花火は左後方になって、見えなくなった。  自転車を漕ぎながら、花火が見られるなんて、ちょっとお得と思った。  下の写真は、花火が上がっていた証拠の写真だ。  ツマラないが、当方の幻覚でなかったことが証明できる。 

2015/04/25-20:52

暗くなって走っていたら、進行方向右側には日本海だ。  星は瞬かずにぴかーっと光っており、また半月な月も輝いていた。  写真を撮ってみたが、真っ暗で、月が点のように写っているだけだったので、掲載しない。  しかし、素晴らしい景色であった。  月明かりが日本海に映っていた、それどころか、多分木星だと思うが、月以外の星の光も日本海の水面に映っていたのだ。  遅くにはさそり座も見えて、なかなかにいい景色を楽しめた。 

で、下のブレブレの写真は、一度は追いついて、抜いたものの、当方の脚が急にヘタれたところを抜かれ、ちょっとだけガンバってついていこうとしたときの写真だ。  そうそう、この PC4 → PC5 間では素晴らしい発明をした。  ウィンドブレーカを前後ろ反対に着てみた。  つまり、腹側にだけ風が当たらないようにして、袖を通すと背中は解放された状態になって、あまり寒くもなく、汗も放散されて暑くなくといい感じだった。  ま、昼間だとアホみたいなのでやれないが、真っ暗なところだから試せたのかもしれない。 

2015/04/25-21:30

そして、 PC5 に到着した。  このときは寒くもなくいい感じで到着できた。 

2015/04/25-22:15

PC5 から通過チェックまで

PC5 では、ご飯ものということで、オニギリを食べた。  また、足が攣らないことを願ってバナナなジュース。  でもって、胃腸薬というセットにした。 

2015/04/25-22:31

PC5 を出るときには寒くなっていたので、ウィンドブレーカを正しく着た。  暑くなったら、また前後反対に着ればいいやと思っていたが、通過チェックまで着ていられた。  そもそも、脚が回らなくなってきていて出力があまり上がらなくなっていた。  下のなんだかよくわからん写真は、三人組みの後ろを走っているときの写真だ。  列車ではなく、先頭に一人、後ろに二人が並ぶという面白い形の編隊だった。  この編隊に通過チェックまで連れて行ってもらった。  列車になっていないため、小心者の当方はあまり近づくのもアレかと思い、ドラフティングできるほど近づけなかった。 

2015/04/25-23:26

そうして、日付が変わる頃に通過チェックにたどり着いた。  体調もそう悪くないので、湯沢の健康ランドにたどり着いて仮眠とか食事とかを考えた。 

2015/04/26-00:05

通過チェックから PC6 まで

健康ランドまでは多分 50km 以上はありそうだからして、しっかり食べておこうと、お弁当を食べた。  ここでも胃腸薬を飲んだ。  全ての PC で 500ml のジュースを飲んでいる。  そのため、夜になってからはあまりボトルから水を飲まないで済んでいるので、ボトルに水は残っている。  というか、気温が低いので汗をかいている感じがあまりしないが、はぁはぁしているということは水分をソレナリにトばしているハズだからして、ちゃんと水分補給をしないと暑くなくても脱水になりそうだ。 

2015/04/26-00:13

気温が低いせいか、眠くないなーと思いながら走っていたら、めまいがした。  そう、眠気を感じなくても身体は休息を欲していたのだ。  そろそろ牛丼屋に到着するころだと思いながら漕いでいたが、仕方ないので休憩することにした。  バス停を発見し、そこで横になって気絶したと思う。  当方のプランでは、牛丼屋か湯沢の健康ランドで補給と休息をとって、三国峠に挑みたいと思った。  しかし、めまいがするのではダメだ。  出発の準備をしているときに、ブルベライダーが一人進行していった。  ここでの停車時間は 15 分。  横になる準備と、出発準備で計 5 分とすると、気絶時間は 10 分程度か。 

ほとんど出発準備が整ってきていたので、出発すると、先ほど行き過ぎていったブルベライダーの尾灯が前方に見える。  追いつくかなーとか思っていたら、 4km ほど走ると牛丼屋が見えてきたので、当方は追跡をやめて牛丼屋に突入した。  牛丼屋では、暖かいモノがほしかったので、味噌汁のある豚丼のセットを頼んだ。  そうだ、ここでドービングだよね。  そんなわけで、ホットコーヒーを追加注文した。  カフェインドーピングが効かなかったら、バス停で輪行袋に入って寝ようと思っていた。  およそ 30 分ほど滞在して走り出した。 

2015/04/26-03:52

結局寝袋に包まって寝る必要性もなく、湯沢の健康ランドの前を通過するときには元気になっちゃっていてね。  カフェインドーピングはしっかり効いた。  パワーはあんまりでないので、ヘコヘコとクランクをまわしてゆっくりと国道 17 号を上った。  気温は 1 ℃のところもあるんだと。  寒そうやねぇ。  ウィンドブレーカを一枚しか持ってないから寒かったら困るなぁと考えながら漕いでいた。 

2015/04/26-05:18

写真で道の向こうに川霧が出ているのが見えるだろうか。  アレは昼間は暖かくなっても、明け方とても冷えたときにでる霧だ。  やっぱり、寒いんだねぇと実感した。 

2015/04/26-05:58

そして、またまた二居パーキングのトイレ。  今回はちゃんとオシッコ行きたいと思っていたから、いい場所にあって感謝している。 

2015/04/26-06:41

そして、ようやく三国峠を越えた。  あと 130km くらいか? 気温は 7 ℃。  さすが南側斜面だけあるな。  ……とは思ったが、やっぱり下ると寒いわ。  あとねー、腰が痛いんだな。  当方の一回目の骨髄移植のドナーをやったときよりも痛い。  そのときは 200km ほど走ったときの腰の痛みと同じくらいといったが、 400km 以上走ったらというくらいに当方も強くなったのかなとか思った。 

2015/04/26-07:38

下界に近づくにつれ、ポカポカして眠くなりそうだったので、ウィンドブレーカを脱いでいたら一人のブルベライダーに抜かれた。  このブルベライダーに追いつこうと、ガンバって漕いだ。  心拍が上がらないので、パワーも出にくい状態であることがわかった。  まぁ、それでも何とか追いついて撮影できた。  この方のおかげで残りをガンバれた。  途中で牛丼屋があって、そこに寄ったらしいが、かわいそうなことに閉まっていたと後で聞いた。 

2015/04/26-08:39

そして、最後になる PC6 に到着した。 

2015/04/26-09:41

PC6 からフィニッシュまで

最後の 80km を走りきるための食事だ。  食べ終わる頃、先ほど牛丼屋に寄ったハズの方が PC に入ってきた。  見るとオダックス埼玉のスタッフの方と一緒によくいる方だった。  先に PC を出た。 

2015/04/26-09:48

フィニッシュ後

もうエネルギーを残していても仕方ないので、立ち漕ぎの練習を兼ねて、信号スタートのときにはダンシングになってないがダンシングしてみた。  きっとタコ踊りになっていたことだろうよ。  で、まぁ 13:40 に到着した。  人気のないフィニッシュ地点の写真となった。 

二十分くらい話をしていたら、 PC6 に後から入ってきた人が到着した。  軽く彼をも交えてお話しして、当方は帰途に着くために辞した。 

2015/04/26-13:44

下の写真はタイヤを見てほしい。  センタースリックな 32cx700 なんだけど、真ん中の白っぽいところは黄色くて、スギ花粉だと思われた。  花粉症の人は大変だろうなと思った次第。 

2015/04/26-14:18

分析

今回はたまごっちを二個つかったおかげで前半と後半でデータが二つに分かれた。  そのおかげでいろいろわかったことがあった。  その辺を記述してみる。 

グラフから

下のグラフのうち上段が前半でスタートから PC4 まで、後半は PC4 からフィニッシュまでだ。  PC4 はちょうど半分の折り返し地点の 300km 程度のところだ。 

パワーグラフ(時間)
パワーグラフ(時間)

まずわかることは、前半は十四時間ちょっと、後半は十七時間半くらいかかっている。  要するにタレていて遅くなっていることがわかる。 

次に目立つのは心拍だ。  前半はスケールは 150bpm まであり、高いところも結構でているが、後半のスケールは 120bpm までしかないのに、低空飛行だ。  心拍が上げられないから、パワーが出せないと見られる。  結果として、遅いってことだ。 

ケイデンスを見てみると後半は目立って落ち込んでいるようではないが、かといってブンまわせているわけでもない。  前半、チョーシこいて脚を回してパワーを稼ぐようなことをしていないので、後半も維持できていたのではないか。 

バス停で小休止をしたのだけど、その直前はパワーは 100W を切っていて、パフォーマンスが落ちていたことがわかる。  昨年のアタック日本海の後半で 75W くらいに出力が落ちていたのに近い状態になっていたともいえる。 

牛丼屋でのコーヒーが効いたのだろう、パワーが復活した。  三国峠に向かって心拍が下がっていくにしたがってパワーもどんどん下がっていったが、緑の線の通り回転数は維持できていた。 

ピークパワー表から

下に表を掲示するが、左から、全体、前半、後半と並んでいる。  これらは、その区間でピークパワーがいつから始まったのかがわかる。  今回前半と後半で別れたので、そういった切り口で見ることができる。 

時間パワー (W)開始備考
5sec3618:37:42全体
30sec30231:41:17 
1min2653:24:58 
2min2393:03:35 
3min2273:03:01 
4min2183:02:45 
5min2102:52:28 
10min2042:48:22 
15min2012:43:30 
20min1982:45:14 
30min1872:41:42 
40min1842:44:20 
60min1682:43:08 
90min1632:41:30 
120min1582:00:50 
時間パワー (W)開始備考
5sec3618:37:42前半
30sec2783:24:58 
1min2653:24:58 
2min2393:03:35 
3min2273:03:01 
4min2183:02:45 
5min2102:52:28 
10min2042:48:22 
15min2012:45:14 
20min1982:43:30 
30min1872:41:42 
40min1842:44:20 
60min1682:43:08 
90min1632:41:30 
120min1582:00:50 
時間パワー (W)開始備考
5sec35917:10:28後半
30sec30217:18:40 
1min24317:18:20 
2min20217:17:28 
3min1678:38:53 
4min1678:37:53 
5min1678:36:49 
10min1588:32:08 
15min1478:30:15 
20min1448:21:09 
30min1448:11:49 
40min1398:15:35 
60min1358:13:49 
90min1297:59:49 
120min1238:03:19 

全体のピークパワー表を見れば一目瞭然だが、ほとんど前半に発生した記録だ。  だが、 30 秒の記録だけは、ほぼフィニッシュのころの記録、すなわちラストスパートの記録がでてきている。 

前半を見ると 200W 前後で長いことこいでいることがわかる。  大出力はあまり出していないことも見て取れる。 

後半をみると、 30 秒の記録が測定ミスではなく、 5 秒の記録もそれなりに高い出力であったことがわかる。  また、ラストスパートは 2 分程度だったといえそうだ。  心拍が上がらなかったので、大出力は長い時間出せなかったが、短時間の大出力は出せる程度には脚が残っていたことがわかる。  反対に 2 分を超えるようなスパートができなくなっていたともいえる。 

考察

感想風な考察を妄想を交えて記述してみよう。 

実力について

当方の実力としては 600km を走りきるには 32 時間弱というのがせいぜいなのだろう。  中間をソレナリに漕いで、最後がヘタれてもそれくらいだし、今回のように中間を倹約して、後のほうでガンバってみてもそれくらいなので、実力と考えるのがいいのではないかと思った。 

また、信号での停止状態からのスタートでダンシングの練習をした。  このせいで膝が痛くなったと思う。  ヘボヘボで、タコ踊りな立ち漕ぎダンシングではあるが、少しスタートが早い気がする。  通勤でもやってみているのだけど、ソレっぽくならないんだよな。  ダンシングをできるようになって実力が向上するといいな。 

コーヒーについて

ブルベの途中で、モモが筋肉痛になっていることを発見した。  筋肉の深いところではなく、皮膚よりは下、筋肉の表面のような感じの場所が焼けるような痛みになっていた。  モモを触らない分には筋肉は疲労していると言う程度で痛くもなくて、さするなどすると皮膚の深いところ、筋肉の表面かなと思うところがシビレの強いような、皮膚を強く擦ったような痛みが全体に感じられた。  これがだね、牛丼屋でコーヒーを飲んでしばらくしたら消失したのよ。  ひょっとして筋肉痛にはコーヒーが効くという説はホントなのかもしれないという認識になった。  信号待ちとかで、手を下ろすとモモに当たることがあって、それで痛いことに気づいたわけだけど、同じようにして痛みが減退し、ついにはなくなったことも同じように知ったのだ。  当方のように普段は全くコーヒーを飲まない者には良く効くのかも知れない。  ちなみに、ブルベ後ではモモには疲労は残っても筋肉痛は発生しなかったというか、翌日以降で痛かったのは膝の腱とアキレス腱だけだった。 

今後も普段のカフェイン断ちを継続し、 600km を走るなら途中でのカフェインドーピングを実施しようと思った。  本当にコーヒー、あるはカフェインに筋肉痛を防ぐ効果があるかは知らないが、当方の場合は効いている様な気がする。 

コマ図について

今回ミスコースをしなかったのは冒頭にも書いたが、コマ図が見やすかったからだと思う。  カラーだから見やすいというよりは、従来のコマ図の良いところを踏襲し、コンビニなどが各社ロゴになって、それが色がついていてわかりやすかったということだ。 

GPS への電源投入は普段の 1/10 の回数にもならなかったが、コマ図だけで走行できたからだ。  ミスコースは得意なんだが、今回その得意技が炸裂しなかったのは素晴らしいコマ図を見ながら走ったからだと考える。 

補給について

脚の筋肉の疲労はソレナリにあったが、もっと出力を上げられそうに思う。  が、夜寒かったりするのもそうだが、出力が上がってないことが原因のように思われる。  出力が上がらない原因だが、心拍が上がらないという現象が見て取れる。  心拍が上がらないからなのか、エネルギー切れで心拍があがらないのか、この辺の理由はわからない。 

トータルで出力(単位は J )が消費エネルギー(単位は cal )の数字部分が同じ(筋肉の効率と 1cal ≒ 4.2J と仮定)とした場合、スタート→フィニッシュで 11,144kJ の出力があったので、消費エネルギーは 11,144kcal と近似するとかんがえられる。  7 箇所の PC で飲み食い(計約 4,700kcal )したもの、牛丼屋で二回食べた(計約 1,900kcal )もの、と持ち込みレーション(薄皮つぶあんぱん 2 セット、計 1,300kcal )の合計で、約 8,000kcal 弱となる。  差し引き約 3,000kcal の負債ということで、補給はソレナリにうまく行ったと見ていいだろう。 

結びに

長丁場のブルベを支えてくれているスタッフ、当方のようなヘロヘロ自転車乗りに声をかけたり付き合ってくださった人々に感謝の念をささげる。 

思いつくところを追加してみたいと思う。  意見・感想も歓迎だ。 


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