速く、ラクに、遠くに……。 当方の自転車のテーマはココに尽きるだろう。 今回、当方は Attack! 299 というイベントで走ってきた。 Attack! 299 とは当方が出入りしているところのサイクルハウスミカミという自転車ショップのプライベートイベントである。 概略としては全部で 4 コの山があり、獲得標高は 3500m を超え、基本的に平地はほとんどない。 つまり自転車は下ってるか登っているかしかないといえる。 標高 100m 程度から日本の国道で二番目に高いところの麦草峠の標高 2127m を越える。 そのコースはさながらツールドフランスの山岳コースのようだ。
当方は自身をブルべライダーであると自称するが、実際にはこの Attack! 299 のためにトレーニングしている。 当方がブルべに出走することや毎日のように Zwift でトレーニングしていることの本当の目的は Attack! 299 で確実に完走するためだ。 一年に一度のこのイベントで、当方は楽に早くゴールしたいとトレーニングしているのだ。
過去にも何度か走ったことがあり、ゴールするたびに二度と走りたくないと思う。 しかし、なぜか毎年出走してしまい、自分は気がくるっているのかと思う。 当方は 6 年前に交通事故に遭って、その後遺症で FTP は 30% 以上減り、回復しない。 それでも当方はトレーニングを継続している。 以前の当方は三本ローラーで孤独にトレーニングをしていた。 今は Zwift でトレーニングをしている。 トレーニングの量は減ったし、質も悪くなったと思うが、楽しくなった。 なぜなら主に英語だがほかのライダーの会話を読むことができるからだ。 実際には当方は今でも部屋の中で一人で自転車を漕いでいる。 しかし気持ちは一人ではない。 様々な国の人が自転車に乗っていることを見ることができる。 時差の関係と私の生活習慣から当方は日本人よりもオーストラリア人のライダーの会話を見ることが多い。 Attack! 299 の最後で最大の登りであるところの標高差 1300m は、毎週のように Alpe du Zwift でライドしているイベントの TBR MounTRONeering に近いものだ。 当方は心が弱いので一人で毎週 Alpe du Zwift を登ることはできない。 しかし TBR のメンバーらの会話を読んでいる。 彼らの会話をすべては理解できないし、時に全部読む前に文が消えてしまうが、気がまぎれていつの間にか頂上に到着している。 そんなイベントを毎週実施している彼らに当方は感謝している。
当方は正気を得るのか、それとも気が狂ったままなのか、誰がわかるだろうか。
Attack! 299 は登り坂以外にもチャレンジポイントがある。 それは気温だ。 スタートからしばらくは 30 ℃以下を走るが十石峠を越えて、最後にして最大の登りに入ると気温は 30 ℃を超え、日差しに背中を焼かれることになる。 そうすると水分が必要だ。 今回は 4 ボトル体制をしいてみた。 つまり、自転車に 2 ボトル、背中に 2 ボトルというスタイルだ。 結果としては水分量には最後まで余裕があったので悪くない、といか来年以降も出走することがあったならまた実施したいと思う。
従来、背中にはウィンドブレーカやケータイ、パンクやチェーン切れなどの装備を入れている。 しかし 4 ボトル体制ということは背中に 2 ボトルなので、ウィンドブレーカと電話を一つのポケットに入れ、残りの二つにボトルをいれることとした。 背中から追い出されたパンク・チェーン対応部品などは、ダウンチューブの下側(前輪の後ろ)とトップチューブの下に移動することになった。 ダウンチューブの下側のケースはボトルケージを下げて取り付けても前輪にあたるのでマジックテープで引っ張ってクリアランス 5mm 程度でよけている。 なお、これはフロントのチェーンリングにも近接していて、アウターとインナーを切り替えるときに触れていたがどちらかに収まってしまえがクリアランスは 1mm 程度あったのでそのまま運用した。
コースはスタート地点の豊水橋の下の駐車場を出て、飯能市街地まで国道 299 号を走り、市街地からは県道 70 号を走って最初の峠である山伏峠を越えて少し下り正丸トンネルの出口で再び国道 299 号に入る。 そのまま下って秩父の市街地を抜け、小鹿野を通過して志賀坂峠のトンネルを抜けると上野村に入り、川の駅に公式エイドがあってそこには寄らなくてはならない。 公式エイドを出るとすぐに十石峠への登りが始まるわけで、今年は国道 299 号側は工事で通過できないため矢久沢林道というちょっと短いから傾斜もきついルートを通過して十石峠を通過する。 佐久穂町へ入って最後のコンビニに寄ったら、あとは麦草峠を目指すのみだ。 全部で 167km あるんだそうだ。
ハッキリ言って当方は遅い。 同じ 4 時発の人たちについていくと、あっという間に脚が売り切れて完走も怪しい。 したがって、マイペースでゆっくり走る。 しかし、イソップ寓話の『ウサギとカメ』にもあるように止まらないで走り続けることはウサギよりも早いのだ。 それはブルべの経験で知った。
カメ走法で、スタートから上野村の公式エイド(約 105km )までノンストップで走行し、小鹿野の最終コンビニで補給をしたら、 1600m 付近にある中間エイドによって、最後は麦草峠を目指したい。 最初の公式エイドまで約 4 時間半を外部からの補給ナシと考えると 3 ボトルで 1500kcal くらい補給できてれば、最後の登りのために最終コンビニで 1000kcal 程度の補給ができることで走り切れると期待した。
あとはハンガーノック対策に羊羹を予備として持参しておこうと考えた。
自転車は自宅で輪行用にパッキングしてしまったので駅まではタクシーで行った。 辻堂駅からは東海道線に乗り、池袋を目指した。
2023/08/05-14:47池袋では西武池袋線から飯能駅を目指した。
2023/08/05-16:33飯能駅に到着して、復路から機材を取り出して組み立てた。
2023/08/05-17:04およそ 10 分で組み立てできた。
2023/08/05-17:15昨年 2022 年はフロントに預かってもらったが、どうせ輪行袋に入れるならあまり変わらないということで部屋に持ち込んだ。 翌朝はロビーで自転車を組み立てた。
2023/08/05-17:55今回の最低目標は完走。 チャレンジ目標は最終の 4 時出発なので、同時刻出発の 3up メンバー全 6 名の中で三番目以内になりたい。 つまりは四番目よりはゴールに先着したいと考えた。
結果は 4 時発の 3up メンバーの中では最も先着できた。 パンクとかあったらしい。 皆、豪脚の持ち主なので休まないで走るととても早いのだろうと思う。 止まらないとそれだけはやいともいう。
午前 2 時半過ぎに起床したら、前日の夜に購入した冷やし中華を食べ、塩分も摂っておきたいと汁も飲んだ。 リカンベント自転車に乗るときは不要なのだが、ロード自転車のタイプの自転車に乗るので 160km なら尻の皮がむけないようにキネシオテープを貼った。 着替えたら自転車を組み立てて、荷物をバックパックに放り込み、スタート地点の豊水橋まで 7km ほど自走だ。
スタート地点に向かう途中、三時発の方々とすれ違った。
2023/08/06-03:38スタート地点に出発 10 分ほど前に到着すると急いで出走サインしたりゴール地点まで運んでくれる荷物のところに持って行ったりとちょっと忙しかった。 受付や積み込みを含めこんな暗い中で作業してくれて、とてもありがたい。 出走時刻別にビニール袋にゼッケン番号を見えるようにいれてブルーシート上に荷物を置いておくと、 3UP. のスタッフが車に詰め込んでゴール地点まで運んでくれるのだ。
2023/08/06-03:56出走前のブリーフィングで諸注意が述べられ、安全第一が強調されていた。
2023/08/06-03:58そうして、いよいよスタートだ。
2023/08/06-04:00いきなりちぎられるかと思ったら、赤信号に引っかかっていた。 当方のすぐ前のライダーが前に行くか?と促してくれたが、当方は遅いからそのままどうぞとお誘いを辞してマイペースで走ることを告げた。 この信号の直後からどんどん離され、すぐに見えなくなった。
2023/08/06-04:04気温は 22 ℃で晴れているが、まだ気温は低く条件は良かった。
出発から 1 時間 26 分で山伏ベースへ到達した。
2023/08/06-05:26
出発から 1 時間 42 分で山伏峠到達だ。 例年通り、最後尾を一人で通過となった。
2023/08/06-05:42山伏峠までの登坂中に二人のライダーに抜かれた。 そのうちの一人のライダーに下りで追いついたので、そのまま後ろにつかせてもらった。 秩父まで降りたところでお礼を述べると、なんと遅刻して 04:20 頃出発とのこと。 つまり、当方が 1 時間 42 分かかった道のりを 1 時間 20 分くらいで走ったわけだ。 このまま一緒に?とお誘いを受けたが、もういっぱいいっぱいなのでと今回もお誘いを辞した。 秩父の市街地であっという間に見えなくなった。
2023/08/06-05:49今年は誰にも追いつかないで志賀坂峠まで行くのかなと思ったら、 4 時発の列車な方々におよそ二時間半ぶりに会えた。 といっても、彼らはコンビニ休憩をしており当方は上野村までノンストップなため、写真を撮って通過だ。 ミカミ店長に「寄ってけ」と言われたが、そんな甘言に乗っていたら遅い当方は麦草峠にいつ着くかわからないのでお断りしてそのまま進行した。
2023/08/06-06:39
目印にしている新秩父開閉所は出発から 2 時間 56 分だ。 山伏峠からは 1 時間 14 分後で、過去最速だった時がこの区間 1 時間 11 分だったのでそう悪くもないペースだったと言えよう。
最初の路上で抜くライダーは TTR の方だった。 ただゼッケンが見えないので何時発だとかそういうのはわからなかった。
2023/08/06-07:04志賀坂峠はゆるい傾斜が続いて最後がキュッと傾斜がきつくなる。 この傾斜がきつくなったあたりでどこで抜いたか Cannondale ? な 8 人列車がやってきた。 メンバーを見ると 4 時発の人たちのようだった。 一人でちんたら登っていたので志賀坂トンネルまであとちょっとだったためそのままついていくことにした。 この方々は楽しく談笑しながら漕いでるわけだが、当方はいっぱいいっぱいなので無言でついていった。
2023/08/06-07:35ついに志賀坂トンネルに到達すると列車の方々はトンネル手前で停まって休憩するようだった。 当方は特段知り合いもいないし停まるとタイムロスにしかならないので、そのままトンネルに突入し、下って上野村に向かった。
2023/08/06-07:41スタートから 4 時間 22 分、上野村川の駅にある公式エイドに到着だ。 気温はだいたい 24 ℃でまだ低く、停車時間はおよそ 5 分程度で、トイレによって水を補給して出発した。 エイドにいた方々はおそらく 3 時半出発の方々だったのかなという感じだった。
2023/08/06-08:22上野村公式エイドを出て、胃の中がチャプチャプしてるなーと思ったためゆっくり漕いでいたら 矢久沢林道に入る前に 6 人? 7 人?くらいの紺色のジャージの一団に追いつかれた。
2023/08/06-08:28矢久沢林道に入る手前だがエラくしんどそうに見えた。 大丈夫だったろうか?
2023/08/06-08:32この二人は当方よりも早いのだが、当方と得意なところが違うようで当方よりも前に行ったり、後ろに行ったりとちょっと不思議な感じがした。 たぶん、急斜面に強く、緩斜面だけ当方の方が早かったのだと思う。
2023/08/06-08:33ここまですでに 100km 以上走ってきて、矢久沢林道の凶悪な登りは日陰で自転車から降りて休憩したくなる気持ちはよくわかる。 当方だって休みたいが、ガマンして少しづつでも自転車を前に進めるのだ。
2023/08/06-08:48十石峠までもうちょっとというところで、 3UP のライダーがいた。
2023/08/06-09:383up のライダーに会わないなと思っていたが、この十石峠で 2 時半発のグループを抜いていたらしい。
2023/08/06-09:44佐久穂のセブンイレブンに 10 時過ぎに到着した。 十石峠からはだいたい 30 分程度で到着する。 過去最速でも 26 分で今回は 28 分だから下りで一分を削るのはかなり難しい。 今回は一回信号にひっかかって 28 分で、経験上信号に一回ひっかかるとだいたい 2 分失う感じ。
2023/08/06-10:12さて、最後の登りはじめは既に気温は 30 ℃を超え、 32 ℃になっていた。 しばらくは日陰のない道を走り、斜度が少し緩くなるあたりから木陰が道路にもかかるようになってくる。 それまでは暑くてキツい登りを淡々と登るのみだ。
登り始めて約 40 分、久しぶりに前方にライダーが見えてきた。 お声がけしつつ先を急いだ。
2023/08/06-11:11水はいらんかと問われたが、まだ序盤だったので感謝しつつお断りしてそのまま進行した。 こういうほかのチームにも等しく声をかけてくれることは大変ありがたいことだ。
2023/08/06-11:15チーム TTR のサポートの方には頭からミストをかけてもらって、少し冷えて気持ちが復活した。 大変感謝している。
2023/08/06-11:31いつもは標高 1600m の看板の向こうにある中間エイドが予想よりもかなり手前( 500m くらいらしい)にあった。 当方にとっては斜度が緩んだところで速度が乗っていたものだから、気づくのも遅れて、手元の水分を考えると行けそうだと 2 秒で判断して寄らずにそのまま進行した。 ちょっともったいなかった、残念!
2023/08/06-11:55標高 1600m を過ぎると、遠くに赤い水玉のライダーが見えた。 おそらく 3 人一組のライダーで一人が遅れているようだった。
2023/08/06-12:07二人の赤い水玉ライダーは先着してチームサポートを受け、残りの一人を待っているようだった。
2023/08/06-12:09ゼッケンがないので一般ライダーなのか Attack! 299 のライダーなのかわからないが、まぁこんな暑い中でこんな坂を登るようなもの好きは Attack! 299 のライダーくらいだろう。
2023/08/06-12:192023/08/06-12:23
過去には止まって休んでいるライダーを多く見かけた気がしたが今年は多くないように思った。
2023/08/06-12:252023/08/06-12:39
登りはじめから 2 時間 23 分でやっとてっぺんに到達だ。 過去最速だと思った年で 1 時間 57 分だからその時よりも 26 分遅い。 その年は途中雨に降られて、身体が冷やされて調子が出ちゃったんだな、そういう意味では今年も雨が降らなかったのは天が味方しなかったわけだ。 暑くても二時間を切って登れるようになりたいな。
2023/08/06-12:51
出発から 8 時間 58 分、ようやくゴール到着だ。 あまり早かったとは言えないが、 9 時間という切りの良い時間を切れたのはちょっとうれしい。 過去最速だったと思う時が山伏峠からゴールまでは 6 時間 37 分後で、今回は山伏峠からゴールまで 7 時間 16 分と約 40 分も遅くなっている。 原因はトシか、交通事故の後遺症の肺塞栓症の後遺症か、あるいは両方か。 いずれにせよ、修行が必要なことは間違いない。
2023/08/06-12:58ゴールでは痛い腰をさすりつつ、カップ麺をいただいた。
2023/08/06-13:28ゴールでダラダラしていると雨に降られそうなウワサだったので、お礼を述べて帰途に就いた。 茅野駅までは道を知らないながらスムーズに到着できた。 ただ、その後の自転車のパッキングがとても時間がかかった。 15:20 頃の「特急かいじ」で八王子まで乗った。
2023/08/06-14:18八王子からは横浜線、相模線と乗り換えて茅ヶ崎駅に向けて乗った。 前の晩の天気予報では神奈川県は朝からずっと雨とのことだった。
2023/08/06-16:56相模線の途中の駅では日が差しているのに、かなり強い雨が降っていた。 場所によって降っているところと、そうでないところがあって帰宅の道すがらずっと降られることを想定していた当方は、降っていないなら北茅ヶ崎駅で下車し、降っていたら当初の目的駅の茅ヶ崎駅で下車して雨の当たらないところで自転車を組み立てようと考えた。
2023/08/06-17:21北茅ヶ崎駅に近づいて路面を見ると乾いており、空は曇っているが雨は降っていなさそうだった。 そこで、北茅ヶ崎駅で下車し、自転車を組み立てて、雨に降られることなく自宅までの 3km ほどを自転車漕いで帰宅した。 ここで自転車の組み立ては約 8 分と組み立てるほうはそう時間がかからないようになった。 今のところパッキングは 30 分以上を覚悟しなくちゃならん。
2023/08/06-18:16
帰宅してシャワーを浴びた。 脚全体に筋肉疲労はあるが、特別なダメージというのは感じられなかった。 腰の筋肉痛というのが一番ダメージとしては大きいかな。
脚は翌日以降は疲労がどんどん抜けて金曜日くらいにおおむね復調した感じだ。 木曜日に Zwift のイベントの MounTRONeering で漕いでみたが、過去一番遅いタイムだった。 ちなみに過去二番目に遅い MounTRONeering のタイムだが昨年 2022 年の Attack! 299 の後だった。
本番に向けてトレーニングの量はどうだったか、各種仕組みで見てみよう。 一応、おおむね良好な状態で Attack! 299 当日 8/6 を迎えられたというように見える。
まず、 Golden Cheetah で出力した上のグラフを見てくれ。 灰色の棒が各日のトレーニングとしての TSS のグラフだ。 一番右の長いのは Attack! 299 当日の疲労度で 490 TSS だ。 水色の線が CTL で戦闘力となる値でこれが高いと強いということで 100 を超える値を維持していた。 また、黄色の線 TSB が疲労度でこの値が大きいほど疲労が抜けていることになる。 それまで 100 を超える TSS を頻繁にだしていたが、前々日は 66 、前日はナシということで TSB は 15.7 まで上げていた。 そんなわけで脚は調子良いハズだった。
次に、 Garmin Connect で出力したグラフのトレーニングステータス(一番上の色の変わっている棒)を見てみると、緑(プロダクティブ:順調にトレーニングしている)と赤(オーバーリーチ:トレーニングしすぎ)が出ていて、その後緑をはさんで紫(ピーキング:今が本番しどき)がでて、橙(アンプロダクティブ:トレーニングすくないという警告)の後に 8 月 6 日の Attack! 299 本番を迎えている。 まぁ、ちょっとピーキングが早めに出てしまったのであるけれど、おおむね順調に体調を整えて、疲れを抜いて本番を迎えただろうと思う。
その後の水色はリカバリー、灰色はディトレーニングということで、休んで休みすぎーと言われているようだ。
体調はおおむねよろしい状態だったわけで、実際に走ってどうだったかを見てみよう。 下のグラフは灰色が出力、抹茶色が標高の推移、明るい黄緑色が体温(深部)だ。 横軸は時間。
出力(灰色)のグラフを見ると最初の峠である山伏峠をこえるまで 200W 未満というか 180W くらいを維持して走行していたことがわかる。 峠直前に 200W くらいまで出力が上がっているのは秩父まで一緒に下ったライダーが前にいたのでできれば追いつきたいと頑張った(実際に正丸トンネルに出る前に追いついた)からだ。 その後も 300W みたいな出力はほぼなく 200W 弱をほとんど維持して最後まで登り切ったといえる。
抹茶色の高度推移の線は、出力が維持できていたことを示し、三番目の山の序盤で 200W 超になっている矢久沢林道はギア比の関係からやむを得ないと考えるが、どの登りも一定角度になっていることから上昇速度(登坂速度)が維持されていたことを示している。 途中で脚が売り切れたりすると中折れして角度が水平に近くなるわけだ。 つまり、路面の斜度が変わっても一定の上昇速度を維持できていたので当方自身としては良い結果だったと考える。
今回、新しいギミックとして深部体温を測定してみた。 だいたい 37.5 ℃~ 39.2 ℃くらいの変化だった。 基本的には坂を登ってると体温が上がっていくというところが見えたが、 32 ℃と外気温が高かった麦草峠の登り口付近であってもタレて 160W くらいしか出力がでないと深部体温はそんなに高くならないことがわかった。 180w を超えると深部体温が上がるので当方の場合はこの間に維持する出力があるのかもしれないと考えた。 今後、出力と体温の関係も見ていきたいが、今回は単なるデータでインフォメーションやインテリジェンスにまでは引き上げられない。
ほかに、温度関連として、気温・皮膚温度・深部体温を比較してみた。
皮膚温度は、気温が高い時にも上がるが、深部体温が上がっても上昇することが見て取れる。 出力を上げるためには深部体温が高いほうが良いのか、低いほうが良いのかはまだわからない。 また、皮膚温度が下がった時に深部体温が上がる現象が、志賀坂峠の後と、麦草峠の上りの途中で皮膚温度が下がった時に深部体温の上昇が認められる部分があって、それは皮膚温度が下がったからなのか、他の要因があるのか探ってみたい。 最終的には出力を上げたいわけでどういう条件をそろえれば出力が上がるのかを知りたいのだ。 データを蓄積して検討していきたいと思う。
Apple Podcast でこの辺(今回使用したセンサー Core )の話をしている件を紹介してもらった→ 143. In Search of Core/CORE Temperature (Takagi & kossy)
尻はちょっと腫れているかなという程度で、キネシオテープのおかげで皮膚は破けることはなかった。
今回の参加者の作成した動画が下のリンクだ。 富士ヒルで一時間切りを目指すような方なので大変に早くい人だ。 いろいろ解説が聞けるのだけど普通に話していることから素晴らしく心肺能力が高いことがわかる。 どんなところを走るかなど解説もわかりやすく、 Attack!299 を走った時の雰囲気がとても分かりやすい。 当方はこの方よりも後ろからスタートなので全く写っていない。
サイクルハウスミカミの方々、サポートのメンバー、各出走者には感謝している。 この場で感謝の意を表したい。
そんなわけで、今年も Attack! 299 を何とか走り切ることができた。 贅沢を述べれば最後の登坂をできれば 2 時間を切りたいと欲が出てきた。 いや、もう走りたくないんだけどねw 質問・意見・感想も歓迎だ。
当方(SHIBATA Akira)は, 本サイトをご利用の際に起きるかもしれない不利益に対し, 一切責任を負いません.