2017 BRM513 東京 600 浜名湖鰻

BRM513 randonneurs tokyo 600q Hamanako-unagi in 2017, by SHIBATA Akira.
作成 2017/05/01

はじめに

2017/05/13-18:13 御前崎付近

今年 2017 年も、 SR (SuperRandonneur) を自称できるよう、早めにキメたいと思った。  一応、実績としては、 BRM107 神奈川 200km 逗子も、BRM218 埼玉 300km アタック那珂川も、走り切れた。  BRM415 埼玉 400km アタック老越路を走り切れた今、残るは 600q を走り切れば、自称 SR できるようになる。 

今年走り切れたブルべは三本とも 20km/h よりも早く走れた。  今回のコースを見ると海沿いを走るのとキューシートに 411m の表記から、ほぼ平地とみられる。  20km/h で走れば 30 時間だから、600q について、初の 30 時間切りができるかもと欲をだしてみた。  発見したのはエントリ締め切りの三日前、すぐにスケジュールを確認して、エントリ締め切り二日前に申し込みを終えた。  ということで、エントリして、出走してみた。 

本番前夜まで

新装備

今回も新装備はナシ。 

主力前照灯は「ジェントス GENTOS LED ライト ネクセラ 909D NEX-909D 」である。  補助灯は「ジェントス GENTOS LED ライト ネクセラ 909D NEX-909D 」と同じシリーズの単三を二本で運用できる「ジェントス GENTOS LED ライト ネクセラ 903D NEX-903D 」(公称:実用点灯時間 10 時間)だ。 

メガネは貼り付ける老眼鏡ではなく、徐々に度が変わる境目のないタイプの遠近両用のレンズを付けたサングラスだ。  見た目は、従来の透明レンズの度つきサングラスとほとんど変わらない。  これをつかえば見た目もスマートに、かつ遠近両用で使用できる。 

ハンドル周りと全体

今回のハンドル周りの写真が下の写真。  コマ図ではなく、キューシートを改変して、見やすいように変更したものを使った。  最近、困っているのは数字が合わないこと。  道のりの累計を当方は使っているのだけど、最初はメーターの方が多めに出る。  メーターの方が多めにでるのはあまり問題ない。  というのも、キューシートで 100q とあったら、メーターで 100q になってから用心すればよい。  たいていは、それまでにキューシートの数字に 1.2km 足すとか暗算しているが、まぁ、 100q になってから、あと 1.2km ということでいい。 

しかし、最近はどうもスタートからしばらくはメーターのほうが多くでるが、後の方になるとメーターの方が少なくなるのだ。  これは、当方が後の方ではショートカットしているか、数字を測定した自転車か何かが後の方ではタイヤの径が小さくなって多く算出されるか、当方の自転車が後の方で相対的にタイヤの径が大きいために数字が少なくなるかの、どれかか、全部か、他の要因か、いろいろ疑われる。  当方は経路をショートカットはしていないが、クネクネの道を車の少ない夜などはまっすぐ走る傾向があるので、少々少なくなる可能性は否定しないが、何百メートルとか短くなるのは納得がいかない。  これが困るのは、キューシートで 100q とあったら、メーターでは 98.8km とかなので、メーターが 100q になったら、過ぎてるってことなのだ。  当方は忘れっぽいから、実に困ることなのだ。  ひんぱんに次のチェックするところの計算が大変なのだ。  オフセットが 1.2km なのか、 1.3km に増大しているか、はたまた 1.1km に減少しているかもわからないというか、ポイントで、オフセットを計算しなおすけれど、ポイント間が短いと計算が忙しいし、長いと変動するしでメータの数字が少なくなる方向の変化は難しい。 


全体は下のようにいつもと変わり映えしない装備で乗った。  最後の通過チェックで撮影した。 

前輪だけディープリムだ。  今回は特に有効だったハズ。  そのへんの理由は三日物語: SHIMANO WH-RS81-C50-CL に記述してみたので、ご笑覧いただければありがたい。 


コース

コースは川崎を出ると南西方面に進み、大磯で海岸線に出て、そこから伊豆半島へ向かい、熱海で山越えをして、海際を三保、焼津、御前崎、天竜川を越えて、浜松は鷲津駅そばのコンビニまで行って、だいたい同じルートで帰ってくるという伊豆半島以外はあんまりアップダウンのないルートだ。 

コース図

キューシートによれば、標高は 411m が最高ということで、比較的ラクな 600km になると予想した。 

走行について、机上の作戦

当日の天気図を見ると南側に前線を伴った低気圧で、最初は向かい風の雨の中を走ることが予想された。  低気圧は翌日になると東へ移動するので、向かい風が予想された。  向かい風になる前に復路に入ってしまえば追い風だと都合の良いことを考えた。 

雨は、今の季節だと寒くならずにいい感じに排熱できるので、悪くない。  しいて言えば視界が悪いとか、ブレーキの効きが甘くなるとか、長い下りでは寒くなるという程度で、全体としては当方にとってはメリットの方が大きい。 

アップダウンはそれほど厳しくない、風は向かい風基調で、早く折り返せば追い風となり、風向きが変わるまでのちょっとの時間、凪の時間もあるだろう。  ってなことを考えると、向かい風の中をガマンして、可能なら早く折り返し、凪の時間に巡航速度を上げて距離を稼ぎたい。  最後のゴール手前で向かい風は、ゴールまでもうすぐという高揚感からガンバれちゃうんじゃないかなーという期待もあった。 

比較的ラクそうな平坦基調のコース、向かい風の中を走りそうだが、雨もあって暑すぎるということもなく、目標は 30 時間以内の完走だ。  下の標高図で 300km ちょい過ぎの標高が下がっているのはロガー(記録計)を、交換したからで、崖から落ちたわけじゃない。  それまでに溜まった誤差が落差となって表示されている。 

標高と気温の図

ブルべ当日

スタート地点の等々力アリーナへは、横浜新道、第三京浜を通って、川崎市へむかった。 

時間貸し駐車場に車を停めて、自転車を準備した。  急きょ大きいほうの軽量化できる感じに催した。  こういった運動場や公園ならトイレがあるだろうと周囲を自転車でウロウロしたらあった! そこで、排泄して、スッキリした状態で車に戻って、準備を継続した。 

今回はキューシートでは通過チェックばかりで、 PC が少ない。  要は、完走させようという主催者の親切心なのか、はたまた難易度がとても高いかなのだろう。  過去に通過チェックがあったブルべはどれも難易度が非常に高かった。 

結果

今回の目標は 30 時間以内の完走。  ソレに対し、完走はできたものの、 34 時間 44 分で、目標からはぜんぜんダメダメな走行時間を記録した。  往路が 16 時間弱で、復路が 18 時間程度は、途中の吐き気を合わせて考えれば、まぁまぁとも言えなくもない。 

ダイジェストとしては下のように心拍や出力が推移した。  写真で、だらだらと当方の感想をグラフの下に流してみよう。 

今回はパワーメーターというかロガーの表示とにらめっこで、パワーは 150W 前後の抑えめで走った。  前の晩に眠れなかったのは少々イタかったが、それよりも明け方の吐き気が大変だった。  何のニオイかわからないのだが、浜岡原発の近所で酷い悪臭で、走でなくとも吐きそうなくらいに気持ち悪いのに、悪臭で吐くかと思うくらいで、オエっと来た。  あと、どっかの港の近所でも、ニオイでキたのだった。 

パワー・心拍推移

スタート前

Randonneurs Tokyo のブルべは初めてというか、川崎アリーナ自体が初めてだった。  自転車乗りがたくさんいるっぽいところを探したら、人がいっぱいいたので、近づくとブルべの受付の場所であることが分かった。 

2017/05/13-05:30

受付でもらったブルべカードは今までに見たことのない大きさで用意したビニール袋にはギリギリ入る大きさだった。  でも、トップチューブバッグにはそのままでは入らないので、ビニール袋に入れた状態で二つ折りにしたのだった。  そして、ブリーフィングが始まった。 

2017/05/13-05:39

ブリーフィングが終わり、車検が始まり、淡々とこの辺は他と同じように進んでいた。  ブリーフィングのころから雨が降り始めた。 

2017/05/13-05:45

スタート〜通過チェック 1

最初は街中だからして、トばしても信号に引っかかるであろうことを考えれば、気楽に少ない出力の 150W 前後で走ることができた。  スタートするころからパラパラと降り始めていた雨は、落ちてこない時もあったが、これから雨脚は強くなるのだろうなと思っていた。 

2017/05/13-06:27

しかし、思ったのはカッパの着用率の高さにビックリってことだ。  暑くないのかなぁ…… 当方などは、カッパ着ても内部は暑くてムレムレになって汗びっしょり、カッパ着ないと雨でびっしょり。  ただし雨に打たれると涼しいので、結局びっしょりになるならカッパ着ないぜということにしている。  よって、持って行ったのはウィンドブレーカを上半身だけだった。  坂を下るときに、ちょっと寒いのを防ぐだけを目的として、雨具としては全然期待してなかった。 

2017/05/13-06:34

感想を書きながら、見直していたら、後で列車の二番目にいた人を発見(下の写真)した。 

2017/05/13-06:52

2017/05/13-06:57

下の写真にはあとで列車を引っ張って追いつかれる、先頭の方が写ってる(前の赤い脚の人)わけで、カッパを着てないところから、雨で冷却歓迎の人かな?  もしくは、高級な寒くなくて、暑くない高級なウェアを着ているかも知れず。 

2017/05/13-07:14

2017/05/13-07:16

2017/05/13-07:38

2017/05/13-07:51

2017/05/13-08:22

2017/05/13-08:25

時折、雨がパラつく中、走行して、到着した。  都市部を通過してきたので、トータル 20km/h に満たない状態で最初の通過チェックに到着だ。  山とかないのに、 19km/h に届かないって、信号って、本当にペースを落とすなぁと思った。  きっと、加速のいい人はあまり関係ないのだろうけど、当方は加速がヌルいので信号の影響はとても大きいのだった。 

通過チェック 1 〜 PC1

最初の通過チェックでは BRM218 埼玉 300km アタック那珂川で、おにぎりといちごミルクの組み合わせが、良かった気がしたので、 BRM415 埼玉 400km アタック老越路に続いて、今回も試してみた。  まぁ、おにぎりもおいしく食べられて、いちごミルクも甘く、おいしく、飲みやすかった。 

2017/05/13-08:29

2017/05/13-09:44

2017/05/13-10:04

伊豆半島に近づくにつれ、乾いた路面は見えなくなってずっと小雨の中走るような感じだった。 

2017/05/13-10:04

2017/05/13-10:10

2017/05/13-10:24

2017/05/13-10:25

2017/05/13-11:05

2017/05/13-11:13

往路の最高地点だろうとみられるトンネルの手前(キューシートによれば 411m )でウインドブレーカを羽織り、トンネルを抜けて、坂を下るとちょっと寒かった。 

2017/05/13-11:31

PC1 〜通過チェック 2

2017/05/13-11:38

今回は 600q のブルべなんで、ハンガーノックにならないように、早いうちからちょっと多めに食べるようにしてみた。 

2017/05/13-11:42

カップ麺食べてるうちにね、冷えて寒くなってきたのよ。  雨は上の写真のように強くなってきていてね、どうしたものかと。  いや、食べ終わったら、さっさと出走したけどさ。  漕いでいれば、寒くないんだけど、 PC1 からはもう少し下る必要があってね、やっぱり寒かったね。  だから、羽織るんじゃなくて、ちゃんとファスナーを締めて、ウィンドブレーカを着込んだ状態で坂を下ったさ。  坂を降り切ったら、またウィンドブレーカを脱いで走り始めた。 

2017/05/13-12:31

下の写真を見ておくれよ。  煙突からの煙か湯気かわからんけど、真横にたなびいてるでしょ。  進行方向左側だから、これは向かい風ってことなのよね。  これが追い風だったら、 40km/h 巡航できちゃいそうな勢いだった。 

2017/05/13-13:02

どうしてもオシッコ行きたくなったので、コンビニに飛び込んでトイレを借りたね。  びしょ濡れで床も濡らしてきたから、申し訳なくて、ホントにキモチだけだけど、買い物してきたよ。 

2017/05/13-13:28

この区間は、 10 トンダンプに追い抜かれざまに、ジャバジャバジャバーと道路の水たまりの水を大量に浴びたりした。  まぁ、すでに全部ぬれていたので、いまさら、水をかけられたところで、冷たいなー以上の感想も浮かばないくらい濡れることに関して無関心になっていた。 

2017/05/13-14:23

キツいなーとか思いながらも漕いでいれば、次の通過チェックにつくものだ。  この区間を走り、向かい風にヤられて、 20km/h は維持できないとわかり、トータル 30 時間切りはあきらめた。 

2017/05/13-14:57

通過チェック 2 〜通過チェック 3

雨が少し緩くなってきてはいたが、食べてるうちにまた寒くなったので、出走するときにウィンドブレーカを着込んだ。 

2017/05/13-15:03

海が見えても、雨が降っていて、そばしか見えず遠くは霧のかなたという感じだった。  しかし、そろそろ雨が上がって、初めて水平線を見た気がした。 

2017/05/13-15:18

チンタラ漕いでいたら後ろから急行列車がやってきた。  前の通過チェックで少し話した人が混ざっていた。  その話した人は、 BRM415 埼玉 400km アタック老越路の最後の PC で前後輪共にリムうちパンクして、ロングバルブのチューブを差し上げた人だった。  400q なのに 17 時間台で走り切れそうだと思ってのパンクで大変な目にあったとのこと。  それでも 20 時間と 20 分程度で完走できたらしい。  今回はチューブレスで参加とのことだった。  それはともかく、向かい風の中、早い人について行かない理由はないからして、コッソリ無賃乗車を始めたのだった。 

2017/05/13-15:53

崖を通過し、港を通過した。  先頭の人はいいペースで牽いてくれたのだった。 

2017/05/13-16:27

列車の二番目の人は女性で、かなりのハイケイデンスで漕いでいた。  ソレを見てると、つい当方も回転を上げちゃうのだが、そうするとヒザが痛くなるので、ゆっくり回転しようとガンバったが、ついつい、つられて回転を上げて、結局はヒザが痛くなっちゃった。 

2017/05/13-16:54

先頭を牽いてくれた人が「眠くなった」とのことで、後ろに下がったため、二番目にいた女性が列車を牽き始めたがペースが変わらん!  すげぇぜ。 

2017/05/13-17:27

三番目の青いウェアの人が、上でパンク食らった人だ。  トラブルをまた抱えていたらしく、電動シフト( Di2 と言っていたかな)が、ギアが動いたり、動かなかったりとか、調子が悪かったモヨウ。  それでも、女性が後ろに下がると彼はペースを少し上げてガッツり牽いてくれたのだった。  さすが 400q を 17 時間代で帰ってくる(ハズだった)だけある、力強い走りだった。 

その後、当方もちょっと牽いて、通過チェックまでご案内した。 

2017/05/13-17:32

この区間、二時間ほど列車の中にいたおかげで、早かった割にはラクだったぜ。 

2017/05/13-17:49

通過チェック 3 〜 PC2

ちょっと、食べるのがキツくなってきたので、甘めの方向にしてみた。  久しぶりにブルべでシュークリームを食べた。 

2017/05/13-17:59

御前崎灯台を見て、どっかで見たことあるような感じだなぁと思いつつもそのまま走った。 

2017/05/13-18:16

さらに、岬を回って、レーダサイトを見ながら走ったが、左側の海は波がざぶんざぶん(写真撮ったけど、それっぽく映らなかったのでボツ)と打ち付けられていた。  けっこう塩とか飛んでるんじゃないかなぁ。  まぁ、雨の中走ってるから、流されてるだろうけどね。 

2017/05/13-18:18

そのうち前方に巨大な風車が見えてきた。  あまりに大きくて、ちっとも近づく気がしなかった。  風車は、回っておらず、それぞれが別々の方向を向いていたから、おそらくはあまり風が吹いていなかったのだろうと思った。  仮に吹いていても、微風だと期待した。 

2017/05/13-18:30

暗くなってきて、キューシートで左折ポイントに近づくと、前方に車の列があったので脇をすり抜けていくと、事故だった。  この直後おそらく、一番早い人とすれ違ったのだった。  この早い人が、復路も同じペースで進むなら 20 時間を切るペースで 600q を走り切るのだなぁと思った。 

2017/05/13-19:50

PC2 に到着する前に合計三人のブルべライダーとすれ違ったと思う。  この PC は思わず隣の居酒屋っぽいところに入りたくなるような、駅近のいいロケーションだった。 

2017/05/13-21:26

PC2 〜通過チェック 4

食べ物がのどを通りにくいが、ハンガーノックが怖くて、引き続きガンバって食べた。 

2017/05/13-21:34

当方のペースが、落ちてきたところで、後ろから追いついてきた下の写真の方から声をかけられた。  忙しいスケジュールをぬって 600q に参加しているようで、とても当方には真似のできないバイタリティだと思った。  当方のようなブルべに参加し始めたのが 2010 年ごろよりも新しい人をよく見るようになったわけだが、計器走行するなどチート行為みたいな走り方をしている当方から見れば、みんなスゲーなーと尊敬している。  もうね、自身の感覚だけで、よくそんなペースで走れますねぇと思うわけだ。 

2017/05/13-23:43

そして、当方にとって、最もキツい時間帯がやってきた。  健康ランド(行程上 450q 付近にある)まで行こうと思ったが、そこにたどり着く前に、キモチ悪くなった。  そうなのだ、いつも 350q くらいからキモチ悪くなって、 450q くらいでピークになって、 500q くらいになると治る感じ。  今回も順調に 350q 過ぎたあたりからキモチ悪くなった。  浜岡原発そばの登りの途中で何のニオイかわからないが、非常に不快なにおいで、何度かオエっときて、マジ吐くかと思ったわ。  途中で、何度か 5 分程度の休憩を取った。 

2017/05/14-01:12

通過チェック 4 〜通過チェック 5

最もキツい時間帯、そう!ドーピングするなら今だ! ということで、缶コーヒーを飲んだ。  おにぎりはのどを通らなかった。  一つ目はなんとか口の中が空になったが、二個目は噛んでいるときに、こみあげてきて飲み込むことができなかった。  飲み込もうとすると、反対にこみあげてきて、かえって吐きそうだったのだ。  というか、いっそ脇の土の部分にすべて吐いてしまおうかとも思うくらいだった。  仕方ないので、食べ残して、口の中のモノもだして、廃棄して出発した。  2017/05/14-01:19

キモチ悪いし、水を飲むとこれまた吐きそうだったので、途中の自販機で元気が出そうな名前の飲み物を飲んだ。  もうね、リタイヤする気になっていた。  しかし、こんな時間に電車は動いていない。  仕方ないから、電車賃を減らすためにも復路を進んだ。  始発が動き出したら、東海道線に乗って、川崎まで帰るぜ、そう思っていた。 

2017/05/14-03:26

焼津近くだったと思ったが、海の向こうに陸地と灯りが見えた。  「おおっ! 車輪よ、あれに見えるは金谷か富津の灯だ」と一瞬思ったが、頭の中に???が渦巻いた。  あれ? あれは房総半島じゃないよな。  っつうか、三浦半島ですらなくて、伊豆半島のハズだということに気づくまでに一分くらいかかった。  そう、手前の海は相模湾ではなく、駿河湾だったのだ。 

2017/05/14-04:31

結局この通過チェック間では一人に追い抜かれただけだった。  そのスピードは、あまりに早かったので、撮影できず。  ただ、明るくになるにつれて、当方の吐き気は収まった。 

2017/05/14-05:31

通過チェック 5 〜 PC3

リタイヤする気になっていたのだが、通過チェックに着いた時には、吐き気は無くなっていた。  そこで、びくびくしながらも、ダシ味でテンプラがついてないカップ麺を食べてみることにしたら、食べられたよ。  さすがに吐き気が戻ってくることを恐れて、汁を全部飲むことはできなかったが、吐き気は収まったようだった。 

2017/05/14-05:39

吐き気が収まって走っていたら、さすがにハラが減ってきたので、牛丼屋があったので、立ち寄った。  なんとなく卵が食べたい感じがしたので、親子丼を頼んだのだった。 

2017/05/14-08:02

そして、前日 13 時過ぎに逆風の雨の中走っていた時に見えた煙突と同じ煙突だと思われるが、たなびくことなく真上に煙が湯気が上がっていた。  この凪のうちにもっと進みたいと思った。 

2017/05/14-08:17

そして、またオレンジジュースだ。  もう、吐き気は収まっていたので、気にすることなく一気飲みした。 

2017/05/14-08:51

吐き気が収まったか、確認しながら、走って、回復したので、リタイヤを中止することにした区間だった。 

2017/05/14-10:11

PC3 〜通過チェック 6

吐き気が収まったとはいっても、固形物はとても食べる自信がなかった。  それでも、おにぎりと冷やし中華を胃袋に流し込んだが、コーラは飲み切れなくて、半分以上廃棄して、 PC3 をスタートした。 

2017/05/14-10:16

標高で 400m 程度とたいした登りじゃないが、 500q ほど走ってきていると、それなりにキツかった。 

2017/05/14-10:32

当方などはボロボロなのだが、他のライダーはまだまだ元気に見えた。  上り坂なのに向かい風でキツかった。  影の向きから、南向き走行で向かい風だったので、相模湾にでたら、横風か、ラッキーなら追い風を期待した。   ……が、山を越えても、やっぱり向かい風で、結局ゴールまでずっと向かい風だった。 

2017/05/14-10:49

伊豆半島では観光地だから自販機があったが、寄りそびれて、小田原に入ると途端に自販機が見当たらなくなった。  やっと見つけた自販機で、ピンとくるものがあまりなかった。  欲しかったのは、甘酸っぱくて、ちゃんとエネルギーがあるものだ。  最近は人工甘味料が多くて、間違うと後でハンガーノックになったりする。 

2017/05/14-12:06

向かい風であっても、早い人は元気だった。 

2017/05/14-12:40

2017/05/14-13:01

そして、最後の通過チェックに到着した。  ここには Randonneurs 東京の人がいた。  ソロツーリングでお散歩な感じに来たのか、ブルべライダーの誰かに会いたかったのかはわからないが、気をつかってもらって、少し元気が出た。 

2017/05/14-13:32

通過チェック 6 〜 Finish

もう、固形物はのどを通らないので、コーラだけにしたが、炭酸なせいか、飲み切れずに半分以上、廃棄して、出走した。 

2017/05/14-13:40

誰にも会わないので、消防の人たちが訓練しているのを撮影した。  時折一般ライダーに追いついたり、追い抜かれたりした。 

当方はイナカ者だからか、よくわからないのだが、一般ライダーは当方と近い速度の人はほとんどいなかった。  ブルべライダーにはわりと速度が近い人が多いのだけどね。  どういうことかというと、一般ライダーは当方を抜いたら、ガンガン漕いで、あっという間に見えなくなった。  または、当方より少しだけ遅いライダーに追いつくと、すぐに角を曲がって、どっかに行ってしまった。  一般ライダーを風よけにして、後ろを走ろうと思ったのだけど、まったくそんなことはできなかったのだ。  都会のライダーは、知らない人を後ろにつけることはしないってことかい?  それとも、イナカでもそうなのかい?  とにかく、信号が多くて気分悪いのに、アップダウンもあって、やる気なしな当方はのそのそ Finish に向かって走ったのだった。 

2017/05/14-16:03

ついに、 16:29 に Finish の駐車場に入った。  実際に購入したのはもうちょっと後だが、目標から遅れることおよそ四時間半、キツかった〜。  購入したのは酒のツマミの貝ヒモだが、当然そこで食べるわけでもなく、背中のポケットにねじ込んた。 

2017/05/14-16:29

Finish したはいいのだけど、手続きする Jonathan's はどこなんだろうとキョロキョロしていたら、一つ前のチェックポイントにいた Randonneurs 東京な人がやってきた。  ラッキー! どこにあるか質問したら、連れて行ってくれるとのこと。  そんなわけでついて行った。 

2017/05/14-16:34

ありがとうございました。> R 東京の方

2017/05/14-16:34

Finish の手続きを行った Jonathan's では、何も食べられないので、ドリンクバーで飲み物を二杯飲んで、お店を辞した。 

その後

当日

第三京浜を走っていたら、急激に眠気が出てきたので、料金所そばの保土ヶ谷 PA で車を停めた。  身体を横たえて、目をつぶって、ふと気づくと周りが暗くなっていた。  一時間半ほど眠ったらしい。  周囲の車が減っていた。  エンジンをかけて、ヘッドライトをつけると、駐車場のタイヤのある所が凹んでいて、昔みた映画で、石畳の上で拳法の修業をしていて、足を置くところがすり減って窪んでいるシーンを思い出した。  あれは何の映画だったろう。 

2017/05/14-19:06

帰宅したら、最初に食事を摂った。  ハンガーノックになりたくないからね。  時間をかけたら、何とか固形物ものどを通った。 

食事のあと、シャワーを浴びて、洗濯を開始した。 

翌日

洗濯を開始したときにキッチンタイマーを仕掛けたハズだが、止めた記憶がない。  気付いたら、翌朝だったので、寝落ちしたのだろう。  いつもの起床時刻に目が覚めたのだった。 

ヒザと腰が痛かった。 

翌々以降

疲労は水曜日くらいにとれたかなーという感じになった。 

考察

脚の残り具合

当方の漕いだパワー変遷については、上のほうのダイジェストのとおりだが、最後のほうは残していても仕方ないということで、ガンバって漕いだ。  赤信号になりそうで、ガンバれるところは回転をあげたり、のぼりでもたこ踊り的立ち漕ぎで登った。 


ってなところをみると、上の図のように出走から 30 時間後でもそこそこに脚が残せていたので、そこは成功だったといえよう。 

今回は、ある程度は天気図から予想した感じの風向きであった。  しかしながら、生かした走りができたとは言えない。  向かい風にはなすすべが今のところないといえよう。  一人で走っていることが多いので風はかなり負担だ。  だから、この風をうまく避ける、生かすような走りができればと思う。  ずっと追い風の中を走るブルべに憧れるよ、ホント。 

風に助けられたのは遥か以前の 2010 年の BRM320 埼玉 300 アタック愛鷹だけのような気がする。  あの時以外は、一時的に追い風になっても、助かったと思うほどの風を感じたことはない。 

吐き気

思い出してみると、 600km では吐き気に襲われることが多いような気がする。  一時期は、途中で焼き肉でもギョウザでも、胸焼けしそうな食事でも、何でもできそうな気がした。  しかし、今はダメだ。  まだ、吐いたことはないが、こみあげてきて、息がゲロ臭いくらいになる、おそらく逆流性食道炎になりそうなことになってるのではないかと。  今回は息がゲロ臭くなったわけではないが、内圧が高く、オエっと何度もなって、道路や駐車場にぶちまけるかと思うほどツラかった。 

しかし、理由は不明だが、ゴール時まで吐き気を抱いたまま走ったことはない。  なぜか? 400km くらいがヤバい気がする。  でも 500q のころには収まってる。  でも、 400km ブルべで気持ち悪くなったことは記憶にはない。 

200km でも補給を怠ると、ゴール後に吐き気に襲われるから、もしかすると、ハンガーノックが怖くて食べすぎてる?  飲み物は何とか摂れるので、もしかすると、内臓、特に胃よりも下のほうが止まっていて、固形物が胃に溜まっている?  リタイヤする気になるのはいつも電車の止まっている時間帯で、もしかすると、早いと夕方、遅いと深夜から始まって、明け方に治るような気がするので時間帯? 

今回はここまで風が強いとは思わなかったが、平地だからして、低いパワーで走れば省エネになってハンガーノックになりにくいと考えた。  結果的には、あんまり省エネにならなかったから、走行中にハンガーノックになっていないとは言えない。  425q 付近にある通過チェックの時には吐き気は収まってきていたから、いつもよりもちょっと早いような気がする。  とすると、時間帯か食べすぎか……、なのかなぁと。 

検証のためには、また 600q 走らないといけない。  いや、もう今年は SR を自称できるようになったから、おなか一杯です。  当面、走りたくないくらいツラかった。  まぁ、秋に 600q があって、出ようという気になったら、検証するかもしれないが、来年に持ち越そうと思った。 


最後に

今年は 200q も、 300q も、 400q もだいぶラクなブルべを走った。  ラクな 600q ないかなぁ→平地な 600q あるじゃん!→走ったら、向かい風にヤられた。  結局、山の中は風が少ないが、登りがあるし、山が少ないと風にやられるということで、ラクな 600q はナイってことだね。 

Randonneurs Tokyoの方々、サポートのメンバー、各出走者には感謝している。  この場で感謝の意を表したい。 

ということで、終わった。  質問・意見・感想も歓迎だ。 


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