BRM724 埼玉 600 アタック北信

Challenging brevet 2010 BRM605 Saitama 600 attack Hokushin, by SHIBATA Akira
作成 2010/06/6 随時更新
高崎にて

はじめに

去る 2009 年 7 月に CX900 に乗り始めて、一年経たずにブルベに参加を始めた。 一応 200km300km400km600km も完走できている。

しかし、スーパーアタックな 400km では 9 割方走って最後の PC で 18 分ほどタイムアウトで DNF した。 今回は、往復 600km 折り返しが直江津ということで、日本海まで!逝ってきます。

ブルベについて

ブルベ」について、ルールや詳しいことはオダックス・ジャパンのペイジをみて確認しよう。

で、自分のためにどういうコト・モノが役に立ったかとかそういうメモを残そうと思う。

具体的方法

対策・装備について記述する。結果は後述。

対策

パワー不足について

上りのパワー不足、いかんともしがたいし、一朝一夕に向上するものでもない。 そこで、軽量化のために荷物を減らした。

暑さ対策について

今年 2010 年 7 月は記録的猛暑が続き、熱射病で死人が多くでるなどして、暑さ対策を考えなくてはいけない。 対応としては、薄手の半そでジャージと紫外線防止アームカバーで涼しく漕げるように服装を考えた。 さらに、漕ぎ方としては通常 100 ± 5 rpm くらいで漕いでいることが多いのだが、今回は 75 ± 10rpm を目指そうと思った。 出力は基本的に 200W 未満とし、巡航するときもいつもよりも回転を減らした。

装備

今回もコマ図スクローラを使う。

撮影

デジカメは今回も PENTAX Optio W90 。 カバーはエラストマーなカバー(PENTAX プロテクタージャケット O-CC1032)だ。

輪行

輪行袋は従来通りで行く。 軽量化のために持参しないのもアリだが、イザというときに寝袋にもなることを考えると持っていかないわけにはいかない。 CX900 が完全には入らないので、本当はもうちっと大きいものがいいのだが、あまり入らないことを考えていくわけにもいかない。 もし、輪行しなくてはならない状態になったら、今回は電車に乗る前にコンビニによって紐を購入して、後輪も外して全体を小さくしたい。

結果

PC4 で 6 分遅れのタイムアウト→ DNF でガックリ orz
「月の下に雷雲が印象的」なブルベだった。

スタート前

ペヤングソースやきそば超大盛りの写真

朝食はいつものごとくやきそば。 今回は買い忘れたので、バナナもどら焼きも無し。

県道 30 号、ゆうパークおごせへの道

自宅からスタート地点である、ゆうパークおごせへ 15km の道のりを自走で向かった。 朝は曇っていた。 このまま曇っていてくれるととてもありがたいと、願っていたが、結局晴れた。

出発前の自転車

見た目はいつもとそう変わらないが、実はいつもよりは 5kg は軽いのではないかと思うくらい軽くなっている。

受付中

今回はスタートが 06:00 なので明るい。 気温はもう高くなっていてヤな予感がする。

スタートから PC1 (約 81km ) まで

スタートするとしばらくは平地で PC1 もちょっとユルーく上るくらいだ。 わりとラクな気がした。 しかし、空は快晴、すっきり晴れて暑くなりそうだった。

吉井付近

走っていたら、不意に見たことのある景色になった。 あれ?あれれれ〜〜〜? …そうだ、三週間前の BRM703 でリタイヤを決めた吉井のファミリーマートだ。 あの時のゴール地点から反対向けに走ってきたのだよ〜んと思った。 再びココを通ってゴールへ向かいたい、そう願いながら通過した。 空は晴れ渡り、気温はぐんぐん上昇しつつあった。 しかし、空気は乾燥していて不快感は小さかった。

でもねー、暑いからガンガン水分とったよ。 先週、自転車のレースで熱中症になって死人がでたと新聞にあったから、気を使ったさ。 全てが自身の責任において楽しむブルベだ。 まぁ、死ぬのはテメェの勝手かもしれないが、それで迷惑をかけるのもヤだし、自分でも楽しく苦しみたいじゃん?(笑) そんなこんなで走っていたら、 50km 過ぎで水がなくなった。 こりゃ、いかんとコンビニにと寄ったのさ。

四本ボトル開始

…ということで、それまではポカリスウェットの 900ml タイプ原液と自転車に 750ml ボトル二本の水だったわけだが、それらを飲み干した。 ここでもう一本ポカリスウェット 900ml タイプと水 2 リットルを購入して、 空になったポカリのボトルに半分原液を入れ、水を投入して二倍に薄めた。 さらに、自転車のボトルに残った水を入れ、氷 400g を入れると、あーらピッタリ満タン!なのよー。 二倍薄ポカリ二本を背中に差して、自転車に二本、ここから四本ボトル体制スタートだった。

いい天気なヤマ方面

いや、いい天気だったなぁ。 これから行くヤマも晴れていて、雷のカの字もなさそうだ。

PC1

PC1 は昼飯にはちょっと早かったので、水分だけ補給してスタートした。

約 152km 地点にある PC2 まで

PC2 までは当方でも名前を知っている碓氷峠や千曲川と千曲温泉などを通過する楽しげな区間だ。

これより碓氷峠

ここまで日影がなくてツラかったが、木陰も出てきて涼しく勾配もめちゃくちゃキツいほどでなく、上品な峠だった。 さすが軽井沢に上る峠?

日影のある道

碓氷峠は昔は国鉄(いまの JR )の難所なところだったようだが、レンガのアーチ橋をみると歴史の長いところなんだなぁと思った。

レンガアーチ橋

カーブの番号がついているようでだんだん増えていった。 何番が碓氷峠のテッペンなのか知らなかったわけだが、 184 が頂上だったようだ。 そこには、先週北海道 1200km を走った方が補給ポイントを作ってくれていた。 まぁ、勝手サポートとおっしゃっていたが、ここでのコーラはとてもウマかった。 まさに五臓六腑に染み渡るといっても過言ではなかった。

碓氷峠のテッペン

ここで生き返って PC2 までの元気がでた。

軽井沢の風景

軽井沢の街並みを抜けると、下って千曲温泉へと行ったが、ここは結構キツかった。 ちょうど、メシ時を過ぎてそろそろハラへったなぁと思っているころで、思い返すとハンガーノックになりかかっていたかもしれない。 まぁ、アタック長野の帰りの菅平へのエグい上りと比べりゃ、それほどスゴいわけじゃないけど、暑かったのよ。 あ、それとここでウワサのシークレット PC っちゅうのに出くわした。 ショートカットできるときにあるらしいが、そんなこと考える余裕もなかったから、コーラをもらってチェックしてもらった。 ビックリだったので、写真とるの忘れた。

PC2 〜約 225km 地点の PC3 まで、キッツい上りが多くてヘロった

正確にはヒドいのぼりが多かったわけじゃないが、こまごまと上りがあって上りにチョー弱い当方の弱点をさらし、暑さにやられ、この区間で余裕を作れなかったことが最大の敗因だと思う。

昼飯

ハラへって、もうオヤツの時間ってころに PC2 に到着してメシにありついた。 買ったのは写真の通りで、水と氷とポカリスウェットは前述の通りチャリに積む水分だ。 ガッツリ食って補給と思ったが、しくじった。 キレートレモンという 500ml の飲み物だが、なんとローカロリーものであった、ガックリ orz 。 エネルギーにならんので、水分補給にしかならん。 特に、これから坂を登るのですぐにエネルギーになるコーラとかサイダーとかにすればよかったと後悔した。 でも、すっぱいモノがほしかったんだよな。 ということで、食ったモノがエネルギーになってくれたのはだいぶあとのほうだった。 PC2 をでてしばらくはツラかったな。

イナカ道 1

ま、写真のような素晴らしいイナカ道が続いて、走ることができた。

イナカ道 2

約 292km 地点の PC4 まで

結局 PC4 では 6 分遅れでタイムアウトだった orz

PC3 でのメシ

PC3 でもガッツり食った。 水分の消費が減ってきたので、ポカリスウェットからコーラやサイダーに切り替えた。 また、 PC3 でイナリを一個もらってしまった。 うまかった♪

PC3 の様子

PC3 でなんとか 1 時間の猶予ができたが、 PC4 まではキツそうな峠が 3 コ、と小ぶりな峠が一個で 5 時間半で 67km ならなんとかいけそうかとチャレンジした。 しかぁ〜っしっ!こういうときに限ってミスコースして、キモチよーく下って、曲がるところを見逃して、コースを探しながら戻るということを 3 回やってしまった。 一つでもミスコースを減らせたら、 6 分も遅れないで済んで、タイムアウトせずに済んだと思う。 が、ミスコースはミスコースだ。

ノボリ

どうやら前日に実業団のロードレースがあったところらしい。 あちこちにノボリが経っていた。 坂を登っていくとゴールがあって、自販機があり、そこに二人ほどブルベライダーがいた。 「もうすぐ頂上ですか?」と聞くと「いやー、単に吸収されただけ」とのことでちょっと残念だった。

戸隠神社をの前を通って、うへー、こんな山の中に人がいっぱい住んでいるよとか、余計なことを考えながら走っていた。 このころ、開けたところで南方をみると、月の下に雲があって、雲がピカピカしていた。 そう、関東では猛烈な雷雨に襲われていたのだ。 関東から約 200km はなれたところからは、山があってその向こうに閃光を放つ雲があり、雲の上に月がでているという不思議な光景を目にした。

このころになると残りの道のりと現在時刻から敗色濃厚となっているのがわかった。 途中の黒姫というところで DNF の宣言をしようかと思ったが、まだ時間切れと決まったわけじゃないのに努力しないで DNF するのはイヤだし、そもそも電車が動いてないよ。 ってなことで、 PC4 まではガンバって漕いだ。

ま、ミスコースをして時間切れだったが、 01:32 までに到着しなくてはいけないところを 01:38 だった。 DNF 宣言の電話をしたら留守電になったので、宣言を吹き込んで、今一度ガッツリメシを食った。

自宅まで

PC4 でメシを食ったら 02 時ごろだったが、電車は動いてない。 どうやって帰ろうか? 地図をみるとどうやら、長野まで 40km くらいらしい。 だらだら漕いで長野駅に行き、高崎まで出て、八高線というルートを思いついた。

輪行パッキング中

ということで国道 18 号を長野に向けて走り、長野駅ソバのコンビニで軍手と紐とカッターを購入した。 駅前で自転車をバラして輪行袋に入れた。 今回はコンビニで買った紐で、後輪を外して固定し、封入してみた。 確かに、少し小さくなったが、あまり効果的でないように感じた。

輪行パッキング完成

あ、そうだ、パッキング中に警察官が近寄ってきて、「どこ行くの?」と聞いてきた。 「行くんじゃなくて、イベントで途中リタイヤなので帰るのですよ」と答えた。 飯山で夜中にリタイヤ決めたので、長野まで走ってきて、これから電車乗って帰るとね。 また、他にも同じようなリタイヤ組の自転車乗りがいると思うよと話しておいた。

さて、長野駅で知ったことだが、在来線が高崎へつながっていない! なんてことだ!(あんまり金ないのにフトコロが〜〜〜っ) まぁ、碓氷峠を自転車で越えれば、途中まで電車でいって、峠を越えてからまた下って電車に乗ればよいともわかったが、心が折れてるのでもう自転車に乗れない (笑)。 ということで、新幹線で高崎まで出て、高崎から八高線決定なのだ。

新幹線輪行 1

新幹線の自由席に乗り込み、最悪はデッキで立っていこうと思ったが、席が空いていたので三列シートの先頭に自転車を入れて、その三列の端に座った。 新幹線ではぐっすり眠れた。

新幹線輪行 2

高崎からは在来線というか八高線に乗り換えて、東飯能駅まで乗って、そこから帰ろうと思った。

八高線輪行

八高線ではトイレ前の車椅子が入るスペースに自転車を置いて、脇の席に座って寝た。 他にも輪行な人を見かけたわけで、写真奥にも袋に入った自転車が見える。 多分ブルベな人だったんじゃないかなぁ。

当日 2010/06/06

記録は DNF 。

ブルベスタートから PC4 での DNF 宣言までの走行記録は以下の通り。
項目内容備考・他
走行 298.18kmミスコース分含む
実走行時間16.47.07休憩や信号などで停止中は含まず。
平均走行速度 17.7km/h休憩や信号などで停止中は含まず。
期間中最高速度 70.0km/h 

今回は直江津な日本海まで行き着くことができなかった。 まだ、自転車で日本海まで到達できなかった。 というか、半分も走れなかったのだ、あーあ、ガックリだよ。

今回は、回転数を低く、出力をなるべく 150W 〜 200W にして一時的な高い出力をしないようにチャレンジしてみた。 碓氷峠も 200W を切った状態で上ることができた。 まぁ、何人かに抜かれたが、ついていこうとするとすぐに 250W 〜 300W もの出力になってしまう。 恒常的にそんな出力がでればいいが、当方の場合は 120 分間の最高記録でも 158W でスーパーアタックのときに記録した。 要するにそれだけのヘタレ脚なのだ。 だから、他人に着いていこうなんぞ夢のまた夢だ。 反対に、軽い自転車に乗ればソレくらいでも上れるのかもしれんが、いまは車体重量だけで 12kg の CX900 に乗っているのだから、荷物も重装備で 20kg を超えた状態、さらに当方が 62kg とくれば、水や靴と合わせて 80kg 台後半なワケだ。 300W 出しても追い抜けるわけもなく、ついていくのがやっとだ。 ちなみに 300W 以上を連続で出せたのはたったの 2 分だ (爆

ということで、過去の測定を見るに、 200W だと 20 分間、 150W なら 120 分間の継続したことがあったわけで、 150W を維持しようと考えて、メーターを見ながら漕いだ。

結果、疲労は少なかったかもしれないが、それなりに脚は痛く、結局タイムアウトだ。 もうちっとなんか考えないといかんなぁ。

翌日

今回はもう一つのチャレンジでリタイヤしたとはいえ 7/25 昼頃に帰宅して、 7/26 に自転車を漕いで出勤した。 脚がガタピシという感じではあるものの出勤でき、仕事もなんとかこなせた。 や、キツかったよ。

考察

失敗

七回目のブルベだ。失敗したと思うことを書いてみたい。 詳細は箇条書きの下に記述。

  1. パワー不足…あるいは持久力不足
  2. アームカバー…痒くなる件

パワー不足について

CX900 に乗った状態で恒常的に 300W も出せれば、峠もサクサク上れて、平地もガンガン行けると思う。 しかし、当方の脚はそんなに高出力がだせない。 たぶん膝もイくだろう。 ちょっとづつでも鍛えないといかんだろう。

アームカバーについて

肌が弱いので、直射日光にあたると肌が水ぶくれになったり、酷い目にあう。 そこで、半そで+アームカバーにした。 アームカバーは涼しくて、あの日差しの中漕いでも翌日皮膚が腫れたりしなかった。 その点では成功だったが、アームカバーがずり落ちてこないようにゴムが入っていたが、ソコが痒くなった。 一日締め付けていたのでそうなることは予想できたハズだが、そこまで頭は回ってなかった。 本当にゴムのせいか確認のため後日、朝から夕方までつけてみたが、やっぱり痒くなったので再現性はある。 ガーターベルト?のようなモノで下がらないようにする仕組みがあるといいのかなぁ。

成功

成功に関しては、半そでジャージとアームカバーだろう。 多少は暑かったが、それでもいままでと比べれば圧倒的に涼しかった。 水分補給もボチボチうまくいった。

課題

課題はなんといっても上り坂だ。

上り坂

パワーか、ある一定以上の出力時の持久力か。 金があれば圧倒的に軽い自転車をつかって軽量化という方法もあるが、 CX900 で挑戦している現在はそれは禁じ手としておこう。 となると、ひたすらチャリに乗りまくって、出力向上、持久力向上、あわよくば当方のハラの回りの肉を消費して自身の軽量化をしたい。

結びに

終わった、精神的ダメージによりマトメが遅れた。 二連敗だよ。 次のガンバるチャンスは 10 月だ。 それまでしっかりとトレーニングしておこう。 (2010/08/10)

こんなに暑い中、長丁場のブルベを支えてくれているスタッフ、あと自発的にサポートしてくれた方に感謝の念をささげる。

思いつくところを追加してみたいと思う。 意見・感想も歓迎だ。


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