2014 BRM531 埼玉 400 アタック三保

Challenging brevet 2014 BRM531 Saitama 400 attack Miho, by SHIBATA Akira
作成 2014/06/08 随時更新
夕暮れの富士山

はじめに

当方はロードバイクを持っていないが、 2010 年2011 年CX900 というシクロクロス用自転車で、一応 SR (SuperRandonneur) という、 200km,300km,400km,600km を制限時間内に走りきった人の称号を当方も自称できるようになったことがあった。  世の中には、マウンテンバイクやママチャリでブルベに参加する人もいるのだから、「ロードバイクでないから走れない」なんてことを抜かしてられない。 

2012 年には骨髄移植ドナーを 2013 年には DLI ドナーを 2014 年には二回目の骨髄移植ドナーを体験した。  この過程で、トレーニングできない期間がソレナリにあった。  気分的にはトレーニングはキツいので怠惰な生活をして幸せではあったが、持久系の運動である自転車に乗って長距離走るという力を大きく落とすことになった。  しかも、やっと向上させた持久力を落としたわけで回復というのもおこがましいがモトに戻った気がするので、これから再び向上させるということだ。  また今年 2014 年も SR (SuperRandonneur) を自称できることを目指したい。 

具体的方法

約九ヶ月前のブルベはBRM907 群馬 300km 上信全部のせ 300 丼でタイムアウトまであと 31 分という結構ギリギリのタイムでなんとか完走できた。  その後はブルベに参加しておらず、九ヶ月ぶりのブルベだ。 

それに、ヒキコモリの当方は通勤で自転車に乗る以外はほとんど外で自転車に乗ることはなかった。  というか、約九ヶ月の間、通勤以外の外で自転車に乗ったのを挙げてみると、シクロクロスレースの GP ミストラルに二回参加したこと、病院にいくために二回、五月に入って三回当方が出入りしている自転車屋さん関連のツーリングに参加したこと、これで全部なので両手の指に余るほどだ。  あとは自転車に乗るというと宅内で三本ローラーに乗っかって自転車を漕ぐことばかりだ。  しかも当方にとっての有酸素運動で負荷の軽い運動である心拍 130bpm を上限とし、週に 2,3 回それぞれウォームアップも含め一時間くらい、マレに勢いついて二時間くらい乗っちゃうこともあったけど、まぁそんな程度しか乗っていないが、何もやらないよりはマシとばかりに三本ローラーに乗った。  いや、乗った気になる程度に乗った。  どれくらいひどいのか、それとも悪くならない程度に維持できていたのかが試された。 

装備

ハンドル周り

ハンドル周りはどうすればよかったかな? そんなことも忘れちゃったよ。  過去の自分自身のメモであるページをあさったら、あった。  2010 年のBRM619 埼玉 400 アタック長野を見たら写真があった。  そうか、こんな風にしていたんだ。  そういうわけで、改めて撮影した。 

解説すると、左前方の黄色いのは、パワータップのロガー(記録装置)だ。  このロガーの表示は上から、パワー、心拍、ケイデンス(回転数)が便利であることがわかったので、そうしている。  パワータップのロガーに手前の黒いのは、速度と走行距離を表示させている。  個人的好みでずっと有線タイプを使っている。  中央は GPS 端末で Colorado300 というものだが、電池をバカ食いするので道を確認するために使う。  当方の得意技の道に迷うとかで活躍する。  GPS 端末の右隣がコマ図スクローラだ。  あと、ハンドル右の端っこに後方を映す鏡をつけている。  この鏡は後ろに自動車が来たりしてないか見るのだ。  上り坂で道の真ん中をふらついているときもミラーをちょくちょく見て自動車やオートバイが来る前に左に寄ればいいわけだ。 

また、今回は久しぶりのブルベなので、リタイヤして DNF する気マンマンで出発した。  それが装備にも現れている。  下の写真を見ればわかるようにサドル下に輪行袋をつけている。  そう、ほとんど山の中だが、都会な部分、たとえば御殿場とか、清水付近とか電車が通っているところを通過するときに残りを走りきれなさそうならリタイヤしようと考えていたのだ。 

自転車全体

コース

下の図のように走るわけだ。  なんか、山の中ばかりを走るように見える。  今回の目標はラクに走ること。  それには前回成功したケイデンスを下げることが有効だったといえる。  そうやって、出力を下げ、ラクに走り、ここぞというところで、回転を上げるなどして出力を上げるようにしようと思う。  標準的に 150W くらいで走るようにして、上り坂でも 180W-200W くらいを目標としよう。 

因縁の道志みちだ。  過去にここを通るブルベでは必ず左ヒザが痛くなった。  上りで痛くならないと、下りで冷えて痛くなるという、実にイヤ〜ンな展開が必ず発生した。  出力を抑えることで上りで痛くなることを避け、下りは寒かったら左手を添えて暖めるという方向を考えた。 

コース図

結果

完走できた…しかも 20 時間 19 分だった。  当方 7 時スタートだったので、 6 時スタートの集団に追いつければいいなと思っていた。  途中でわりとペースが速いことに気づいた。  いつの間にか追い抜いていたようだ。  しかも、ヒザの痛みはほとんどない。  脚関連はダメージは小さかったので、これからあと 200km 走れということでも可能であるので、脚は 600km は走れそうだ。  しかし、尻の皮がむけた。  尻の皮は翌々日でもズボンに体液でシミをつくるほどのダメージだった。 

概略としては下のグラフのような感じだ。  いえることは、下の三点が目立つところだろうか。 

ブルベ全体情報・時間基準

前日

今回は、前日の宵の口くらいにスタート地点である豊水橋に行って車中泊してスタート直前に起きだすことにした。  到着したら、途中のコンビニで購入した、ぶどうジュース風の酒を飲んで寝た。  敷物が硬くて寝心地が悪くて、ちょくちょく目が覚めた。 

当日スタート前

明るくなって、うつらうつらしていたが、ゴロゴロしていてもしかたないので、目覚ましが鳴る前に起きだした。  ご飯と鳥のから揚げを食べて朝食とした。  オイラは何時スタートだったかな? 6 時? 7 時? 5 時過ぎに受付が始まったので、受付に行って 6 時スタートではないことを確認して 7 時スタートであることを確認した。  あとでよく見たらハガキに自分の出走番号があって 7 が頭だったから 7 時スタートであることが分かった。  というか、そんなことも忘れているくらいブルベから遠ざかっていたのだなぁと、ブルベ直前に感慨にふけった。 

2014/05/31 06:39 ブリーフィング中
ブリーフィング中

ブリーフィングで話を聞くのも久しぶり。  鹿がでるとか、コンビニとかでのマナーとか、そうだよなーと思うことが多い。 

スタートから PC1 (約 104km ) まで

久しぶりで、忘れていたよ。  そう、ロガーのクリアを忘れていたので、最初の一時間(だいたい 20km ほど走ったころに気づいた)の記録がない。  実は最後にパワータップの電池が切れて、最後の一時間くらいも記録がない(笑)  なんか、今回は記録に関してはいろいろとダメな感じだった。 

2014/05/31 07:09 最初の列車
最初の列車

今回は標準 150W くらい、上り坂で 150W-200W くらいのうちの低めを目安にして走ることにしていた。  一応 7 時スタートで二番目にスタートした。  後ろからくる人に引っ付いていこうと思った。  上の最初の列車だが、結局ついていけなくて、ちぎれた。 

2014/05/31 09:24 前を走るブルベライダー
前を走るブルベライダー

後続の自転車のどれかに引っ付いていこうと思ったのだが、なかなかこない。  相対速度が 0 なら永遠に追いつかれないわけで、スタートして元気なうちは相対速度が小さくて、まだ抜かれないのかなーと思っていた。  空は晴れ渡り、気温もぐんぐんと上がっていたハズだ。  道路わきの温度計は 10 時ごろには 28 度の表示を見た。 

2014/05/31 10:13 道志ダム通過
道志ダム通過時の写真

道志ダムを 10 時過ぎに通過できたわけだけど、実はここからが長い。  道志みちに入ると約 30km 延々上るのだ。  因縁の道志みちだ。  しつこく書くが、その因縁とは、最初は上りで左ヒザが痛くなった。  次は上りで左ヒザが痛くないようにしたが、下りで冷えて痛くなった。  のぼりでは、いかに元気があっても左ヒザが痛くならないように出力をセーブしないとね、と思いながら上った。  だらけた走りをしていたら、尺取虫が左腕を降りてきてハンドルにまできちゃったでござる。  どこから、乗車していた? 幼虫なのに大旅行だのー、と思った。 

2014/05/31 10:37 前を走るブルベライダー
前を走るブルベライダー

道志みちに入ったら、ごぼう抜かれターイムっ!  と思っていたが、そうでもなかった。  それどころか、ブルベライダーを何人か抜いた。  ひょっとして、当方をさっき抜いていった人たち? 

2014/05/31 10:38 一般ライダーだと思う
一般ライダーだと思う

一般チャリンコライダーも結構いたなぁ。  こんな上りを漕いで上って何がうれしいんだかとか思ったが、 400km を走るのも何がいいんだか、と思われるんだろうな。  当方にとっては、修行の成果の確認なので、うれしいかと聞かれればあんまりうれしくなかったりする。 

2014/05/31 10:48 一般ライダーかブルベライダーか区別がつかぬ
一般ライダーかブルベライダーか区別がつかぬ

もうね、一般ライダーなのか、ブルベライダーか区別つかないのよ。  反射ベスト着ていれば多分ブルベライダーだと思うことにした。 

2014/05/31 10:53 ブルベライダーだと思う
ブルベライダーだと思う

写真を撮るのをわすれたが、途中「ブルベですか?どこまで?」と聞かれたわ。  なんか精神的にちょうどヘロヘロになっていたときで、「 400 で三保まで、まだ 2 割も走っていないんですけどね」と話したような気がする。  おかげで、目が覚めた気がした。  ありがとう>そのときの二人のライダーさま 

2014/05/31 10:54 一般ライダーだと思う
一般ライダーだと思う

道の上のほうになると、疲れて遅くなったせいか、いっぱい抜かれるっつうか、ごぼう抜かれしていた。  途中、大学生(オレンジ色の HOSEI のジャージの人が多かった)かなぁ、早い人たちがガンガン上っていくのを見送った。  相対速度が小さければ追い抜かれざまに写真に収めることもできたが、あまりに早いので写真を撮ることができなかった。 

2014/05/31 11:01 ブルベライダーだと思う
ブルベライダーだと思う

まぁ、どれがブルベライダーか分からないので、近接したチャリンコ乗りはみんな撮影しちゃおうと後姿を写しながら、道志みちの坂を上った。 

2014/05/31 11:12 ブルベライダーだと思う
ブルベライダーだと思う

今回はヤマザキのミニあんぱんを背中にレーション(行動食)として、携行していた。  およそ 20km でひとつ食べるようにしていた。  計算では 400km で 8000kcal 消費すると思われるから、だいたい 20km では 400kcal となる。  もっとも都合よく脂肪で半分をまかなえれば 20km で使用する炭水化物は 200kcal で、つぶアンパン一個はおよそ 120kcal だから、半分くらいをレーションでまかなう計算だ。  前日の夜までのカーボローディング(といってもご飯をたくさん食べただけだ)、当日の朝のカーボローディング(こちらもご飯をたくさん食べただけだ)がどれくらい効いているかわからんが、まぁこの計算でいこうと考えた。 

2014/05/31 11:47 一般ライダーだと思う
一般ライダーだと思う

PC1 は約 100km のところにあるので、それまでに四個のあんぱんを食べて、 PC1 で食べようか迷ったが、以前のアタック三保のときは富士山の北側を通過し、街中に牛丼屋があってそこで豚ドンを食べた覚えがある。  ということは、 100km PC1 ではアンパンは食べずに、水分補給ということで、甘めの飲み物あたりを考えた。 

2014/05/31 11:52 山伏トンネル
山伏トンネル

山伏トンネルを越えてちょっと下ると、全行程の 25% 、やっと PC1 到着だ。  なんと 100km を 5 時間で、しかも道志みちの長いのぼりを経ても平均 20km/h 程度を維持しているなんて!  ちょっとトバし過ぎかもしれぬ。  そう思って、速度を控えめにしようと思ったことよ。 

2014/05/31 12:08 PC1
PC1

PC1 から PC2 (約 154km ) まで

記憶違いでなければ、この PC1 〜 PC2 の間に牛丼屋があるハズで、そこで豚丼を食べようと考えた。  なぜ豚丼か?  豚肉にはビタミン B2 が多いらしく、脂質の代謝を促進するとのこと。  そう、炭水化物は随時補給していかないといけないが、脂肪はハラの周りにたっぷり貯蓄してあるぞ♪  だから、豚丼でご飯(=炭水化物)を摂取しつつ、脂肪もエネルギーにできるビタミンを摂るのだ。  牛丼屋は、他のメニューだって安くて早くでてくるし、座って食べられるし、よらない理由は少ない。 

2014/05/31 PC1 での補給
PC1 での補給

ということで、疲労回復に効果が高いらしいクエン酸をたくさん含んでいるグレープフルーツジュースを一気飲みした。  エネルギー量としても炭水化物で 200kcal 以上あるのでアンパンを食べずとも同じようにエネルギー補給できた。 

2014/05/31 12:22

PC1 を出て下ると山中湖畔に出る。  湖畔を走っていると前に自転車が見える。  ちょっとペースを上げて追いついてみるとジャージに HOSEI とある。  さっき道志みちでいっぱい抜かれた人たちと同じジャージのようだ。  ということで、ラクをするために勝手連結して、風除けにして後ろを走った。  が、それもつかの間すぐに当方は右折することになって、さよーならー。 

2014/05/31 12:47 お待ちかねの豚丼
豚丼の写真

山中湖から下って途中微妙な降雨があったが、たいしたこともなく街中に出た。  たしか牛丼屋があったはずだと走っていたら、あった、あった。  今調べてみると富士吉田市街の松屋だな。  飛び込んで、豚丼を注文して、かきこんで、ソッコー退店。  たぶん店にいた客の誰よりも後に入って、誰よりも先に出た。 

2014/05/31 13:13 ついていきたいブルベライダー
ブルベライダーの写真

店を出たら、ブルベライダーとおぼしき自転車乗りが一人通過していった。  腹ごなしのこともあるので、あまりガンガン漕ぐわけにもいかず、ゆっくりゆっくり近づいて、ある信号でようやく追いついた。  勝手連結しようと思ったが、ペースが合わない。  信号のスタートは当方よりもずっと早い。  ようやく追いつきそうになると信号停止だ。  というか、当方の 150W リミッターでは加速がヌルいので、ついていけないわけだ。 

太い道路からさわやかな林の中の道に入ったら、ついていきたいと思っていた先行するライダーは急にペースダウンした。  うーむ、ついてこられるのがイヤで逃げていたのかなぁ。  結局ドラフティングというかスリップストリームを使わせてもらえるほどに連結できず、また一人旅になった。 

2014/05/31 14:26 PC2
PC2 到着

PC2 から PC3 (約 202km ) まで

PC3 までは下り基調で、引き続きガツガツ漕がないで、ボチボチ行こうと思った。  ……思ったんだよ。  でもね、前回のアタック三保のときもそうなんだけど、夜に元気がでて立ち漕ぎをしたのを思い出した。  尻は痛かったけど、脚はそこそこ余裕がある状態だったので、平地に入って跨線橋など、短くて急な上りには立ち漕ぎをはじめた。  実は立ち漕ぎが下手というか、ほとんどやったことがないので、練習がてらというのもある。  それに尻がだいぶ痛くてね、立ち漕ぎならサドルに座らないで済むので、疲労がひどくならない程度に立ち漕ぎを多用した。 

PC2 での補給
PC2 での補給

PC2 での補給は食べてから時間もそれほど経っていないので、シュークリームだけにした。  ここは静岡県。  このシュークリームの皮なんだが、同じセブンイレブンでも当方が普段食べている埼玉東京神奈川のシュークリームの皮とはちょっと見た目が違う。  食べた感じもわりとしっかりしていて、サークル K のシュークリームの皮に似ていると思った。  中のクリームは味は同じような感じだった。 

2014/05/31 14:43 二人連れのブルベライダー
二人連れのブルベライダー

PC2 を出て下っていくと二人連れのブルベライダーがいた。  当方のサイズを基準に、当方より大きい人が後ろ、当方よりも小さい人が前で走っていた。  前の小さい人は女の人だったのかな?  前の人が男女どっちであるにしろ、当方からすると、もっと近接して走れば後ろの人の空気抵抗が小さくて済むのになーとか思ったわ。  それともたまたま近いところにいただけなのかなぁ。 

2014/05/31 15:06 第二東名
第二東名

下っていくと県道 75 号と身延線が交差する踏み切りのところでお一人反射ベストを着た人がいた。  当方は以前に同じコースを走ったことがあるので、「こっちでいいハズですよ」と先導した。  踏み切りを越えて、交差点を越え、橋を越えたら山道へのアプローチに入った。  前に一人見えたが、だんだん遠くに行って見えなくなった。  こっちですよと案内した人は後ろに見えなくなった。 

そのうち山の中に入って谷間の向こうに白っぽい巨大構築物が見え始めた。  前回はなんだかわからなかったが、後で見たら第二東名の橋脚であることがわかった。  写真では分かりにくいが非常に巨大な構造物だ。  その第二東名の下をヘコヘコと上っていったのだった。 

2014/05/31 15:31 もうすぐ平地な場所でブルベライダー
もうすぐ平地でブルベライダー

2014/05/31 15:44 平地に入って、一般ライダー
一般ライダー

国道 52 号に入ると下り基調だが、時々上りという感じで下りていった。  海にでるところで東海道線の上を越えて国道 1 号にでて一般ライダーを追い越した。  たいていブルベの途中では一般ライダーについていけることはすくないんだけどね。  このへんでブルベライダーとすれ違った。  多分一番早い人だったのだろうと思う。  実は当方の頭の中では、ここまで 6 時スタートの人を追っていたのだった。 

よく考えれば 7 時スタートで二番目スタートなのだから、 7 時台の人に抜かれるといっても、そんなに多くない。  つまり道志みちで抜いた人たちは 6 時スタートの人たちだったのだろう。  脚を 400km 持たせるためにヌル目に漕いでいたのだが、予想外に追いつくのが早かったということか。  反対に過去に道志みちでかならずヘロヘロになっていたわけで、今でも上り坂には苦手意識が抜けないが、過去の自分より今の方が少し上りに強くなったのだと、コレを書いて初めて少しだけ実感するのだった。 

2014/05/31 15:46 東海道線の跨線橋上でブルベライダー
ブルベライダーの写真

いよいよ平地に入って清水市街だ。  尻は痛いがあと 200km なら走りきれるかもということで、ここではリタイヤしないことにした。  次は御殿場で判断だ。 

清水市街に入って記憶がよみがえる。  そう、折り返しの後に牛丼屋に入った。  ということで、 PC3 に行くまで対向車線側に今でも牛丼屋があるかどうかを見ながら走った。 

2014/05/31 16:12 PC3 到着
PC3 到着

PC3 から PC4 (約 250km ) まで

多分この区間で日没だ。  あまり暗くならないうちに都市部を抜けて、山道に入りたいなと思った。 

2014/05/31 PC3 での補給にまたシュークリーム
PC3 での補給にシュークリーム

そして、 PC3 でもシュークリームを食べて、すぐにその場を辞した。  というのも 3,4km のところに牛丼屋があって、すぐに豚丼を食べられるからだ。  折り返すとたくさんのブルベライダーとすれ違った。 

ここで気づいた。  えー?当方 6 時スタートの人に追いつけるかなーとかずっと思っていたのだけど、実は追い越していたのは 6 時スタートの人たちだったのだ。  PC3 までにすれ違ったのは気づいた範囲で 3 人。  前から 10 人以内のところにいるようだ。  けっこうビックリだ。 

2014/05/31 16:29 またまた豚丼
豚丼の写真

さて、また牛丼屋に入って豚丼を食べた。  ここでは水ももらっちゃった。  当方が入ってから、先にでるお客さんがいた、といっても先に入った人だけどね。  でも、おいしく食べられた。  このねぎ塩豚丼は、結構しょっぱいのだけど、いっぱい汗をかいているから塩分補給にもちょうど良いなと思った。 

2014/05/31 18:53 撮影できた最後のブルベライダー
撮影できた最後のブルベライダー

食べているときに外を見たらブルベライダーが走っていくのが見えた。  そう、当方は PC にいる時間は短いが途中で豚丼を食べているので抜かされた。  まぁ、コンビニで食べるよりは早くて安いと思うから、悪くないペースで進めていると思った。  県道 75 号の第二東名の下辺りにいくまでにほぼ全員とすれ違ったハズだ。  彼らは元気だったなぁ、当方は気分的にはヘロヘロだったことよ。  脚はそこそこに元気ではあったんだけどさ。  そうして、出発から約 12 時間後に約 250km 地点な PC4 に到着した。 

2014/05/31 18:59 PC4 到着
PC4

PC4 から PC5 (約 293km ) まで

依然として 20km/h よりも早いペースで進んでいることがわかってビックリしていた。  そろそろ食欲がなくなっていて、手軽に食べられるシュークリームとオレンジジュースで済ませた。  背中のアンパンをほおばったが、イマイチおいしく感じられなくなっていた。  それに尻のダメージも大きくて、けっこう痛かった。 

2014/05/31 補給(シュークリームとオレンジジュース)
シュークリームとオレンジジュース

気温が下がってきていて撮影できたのは 14 ℃が最低だが、見た中では 12 ℃がもっとも低かった。  昼間気温が高かったが、夜は星がでていて放射冷却が起こっていたのだと思う。  この途中で撮影できない中でブルベライダーを一人抜いた。  本当はついていきたかったのだが、そのライダーは調子悪かったのか、休憩中だったのかわからないが、相対速度が大きかったのだ。 

2014/05/31 20:30 気温 14 ℃
気温 14 ℃

延々上り坂を登ったりして、富士山の南側の道路を走ったが、ココって当方が初めて道志みちを上って左ヒザを痛くして、濃霧の中を自転車を押して上ったところだよなーとか、今は漕いで上れるなんて少しは人並みっぽくなったよなーとちょっとしんみりしながら漕ぎ漕ぎした。  線路が近づくことがなくて、線路を見ないもんだからスッカリ忘れていて DNF するかどうか、判断することも全く頭の中から消え去っていた。 

2014/05/31 21:15 PC5 到着
PC5 の写真

PC5 から PC6 (約 347km ) まで

気温が低くなると元気がでちゃう当方の脚は、ヒザが痛くない状態であれば、いい感じでペダルをくるくる回せたのだった。  ソのスジな自動車がブリブリいわせながら走っているところをチャリンコですぃ〜っと下って PC5 に飛び込んだ。 

2014/05/31 ブリトーと水
ブリトーと水

PC5 では食欲もなくなってきていたので、ブリトーを食べて終わりだ。  PC5 からゴールは約 100km 。  だいぶ涼しくなってきていて、水は余りたくさん積んでいても重いので満タンにせずにゴールにまで持つようにと少なく買った。 

2014/05/31 23:01 山伏トンネル
山伏トンネルの写真

ヘコヘコと上ると山伏トンネルについて、ここでウィンドブレーカを着込み、長い坂を下るのだ。  こんなところをよく上ったよなと思うくらい長々と下った。  途中、ソのスジな車が、ぷしゅしゅ〜〜と、ウェストゲートの音を鳴らしながら猛烈なスピードで下っていく脇を粛々と下って行った。  普段は、前哨灯を一灯だけ点けて走行しているが、ところどころで街灯が全くないところがあったので、そのときは二灯点けて照度を最高に上げて、坂を下った。  日付が変わってちょっとのころ、さっき追い抜いた車と同類の車がたくさん止まっている PC6 に到着した。 

2014/06/01 00:17 PC6
PC6

PC6 からゴールまで

PC6 の到着時刻をみるとまだ 20km/h を超えていて、かなり驚き。  ココからは信号が多いので、ムリそうだが、チャレンジするかとちょっと思った。  あと 50km ほどだから、もうたくさん食べる必要もなく、ブリトーとシュークリームで終わりにした。  というか食欲なくなったんだよねー。 

2014/06/01 ブリトーとシュークリーム
ブリトーとシュークリーム

で、やっちまったよ。  ここまで、コマ図だけで順調に来たが、道を間違った。  しかもパワータップの電池も切れた。  以前もココで一時間くらい迷ったことがある。  地磁気異常でもあるんかなぁ(←んなわけぇあるかいな!)  今回も 30 分くらいわけの分からん状態になった。  で、まぁ 03:19 分にゴールに到着だ。 

2014/06/01 ゴール地点
ゴール地点

しかし、ゴールで待っている方も大変だなぁと思った。  一番早い人は 01:00 より前に到着したらしい。  スゴいなー。  当方は 20 時間と 19 分だから 03:19 だ。  20 時間を切れなくて、ちょっと残念だねぇ。  当方の到着して 5 分後くらいにもゴールする人がいたりと、ボチボチゴールする人がいればいいが、待っているってのは本当に頭が下がる。  きのこスープをもらって、キモチがちょっと復活したので、その場を辞して車に戻り、着替えて帰途に着いた。 

フィニッシュ後

当日

ゴール後、帰途に着いたわけだが、眠気が時々襲ってくるので、そのたびに道路わきに寄せて、ちょっと目をつむった。  一番長く眠っても 15 分くらいで目が覚める感じだった。  ただ、自宅まであと 2km くらいのときに一瞬気絶したのが恐ろしかった。  眠気を感じる前にふわっとキたのだった。  寝ようと思ったが、寄せる場所を探しているうちに、国道から自宅への細い道になっちゃったので、あきらめて自宅までそのまま帰った。 

2014/05/31 モモ
モモ

最初にしたことは自転車を部屋の中にいれた。  次にとりあえず洗濯を始めるわけだが、モモは擦れたあとがあった。  でもって、シリが痛い。  直接視認できないんだな。  仕方ないから何枚か写真を撮った。  見苦しくて悪いが写真を見ると、サドルの縁か、サイクルジャージのパッドの縁が擦れてムケたように見える。 

2014/06/01 シリ
シリ
2014/06/01 ズボンのシミ
ズボンのシミ

シャワーを浴びると股間は問題なかったが、シリがシみたよ。  でもって、シリ丸だしでうつ伏せに寝たわ。  以前から股間とかシリとかが負傷したりしているが、要するに肌が弱いのだ。  シリはサドルに座れなくなるので致命的だ。  この弱いシリの皮膚をシバく以外に鍛える方法を知っていたら、だれか教えておくれ! 

ちなみに、寝ていたら両親のくだらない呼び出しで車で三時間かけて出かけて(帰りも当然三時間)いって、ズボンにシミを作ってしまった。  まぁ、自転車のギアの歯車の跡がついていたりするから、汚れとしてはそんなシミはたいしたことないけど、おパンツがシリに張り付いてはがすときにとても痛いのがヤだったよ。 

翌日以降

結局、脚の疲れはボチボチあるが、たいしたこともなく、腰もちょっと筋肉痛くらいだ。 

しかし、シリはダメだ、一週間経っても痛い。 

考察

今回の目標である、回転を抑えて、出力を抑えるという作戦は有効だったと思う。  なお、パワータップの電池が切れて、記録の最後のほうがない。  スタートもはじめるのを忘れたり、記録をとるほうはなんかダメだったなぁ。  それでも、測定している範囲では最初の方の出力抑制は効果的だったと思う。  下のピーク出力開始時刻の 30 秒の記録はスタートから 9 時間 5 分後に記録しているわけで、ちゃんと脚は後の方まで温存できていることがわかる。 

ピーク出力開始時刻(スタート一時間後から)
ピーク出力開始時刻(スタート一時間後から)

課題は尻ズレだ。  血がにじんでいた。  どうしたものか。  何かテープでも貼ってみるかな。  要するに皮膚の表面がこすられてこうなるのだから、皮膚の表面を強化するならテープを貼るってことかと。  はがすときにどうなるかなと考えるとちょっと怖いんだよなーと。 

ミスコースについて

なかったら 20 時間を切れたかもと思うとちょっと悔しい。  しかし、コマ図の数字を見落としたのは当方だ。  残念だが、ゴール近くになってミスコース、しかも以前もやったところだ、相性がわるいのかなー。  次があったなら、ミスコースしないようにガンバろう。 

結びに

自分で自分自身の成長をちょっと実感した。 

長丁場のブルベを支えてくれているスタッフ、当方のようなヘロヘロ自転車乗りに登り坂で付き合ってくださった数人に感謝の念をささげる。 

思いつくところを追加してみたいと思う。  意見・感想も歓迎だ。 


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